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文学散歩③
 2013/03/23
今回の文学散歩は青梅市の吉野梅郷と、吉川栄治記念館。梅は満開、桜も咲き花散歩ができた。
日向和田に1時集合だったが、私達は朝から来て青梅の赤ぼっこ・天狗岩ハイキングをしてから参加した。着物博物館近くの天満公園で皆の到着を待った。
着物博物館は入館料800円で高いと思ったが、着物についての教育者鈴木十三男氏の個人経営で、元皇族の礼服や大名、公家の衣装など多くが陳列され一見の価値があるそうだ。(今回は入館せず)
この辺りを旧鎌倉街道が通っていたことから「鎌倉の梅」と呼ばれている樹齢400年の梅がある。
青梅の梅は、プラムポックスウイルスという病気が 蔓延し、次々と切り倒されているそうだ。この鎌倉の梅も今年が最後で切られるようで黄色のテープが巻かれていた。(黄色のテープが巻かれた梅の木をたくさん見かけた)中道公園は青梅梅郷の中心だったが、全て伐採され原っぱになっていた。
「鎌倉の梅」
民家の広い庭園にある「岩割の梅」もすでに切られ根本だけの痛ましい姿になっていた。ここはミツマタも多く、他にはカタクリ、日向ミズキ・・・など花も多い。ミツマタの苗木を分けてもらった人もいた。  
梅郷では「オープンガーデン」と称し、個人の庭が開放されている。 
ミツマタ満開 「岩割の梅」
大聖院(だいしょういん)の「親木の梅」は、樹齢700年で梅郷の梅の始祖だそうだ。青梅の名の由来になった、金剛寺「将門誓いの梅」を根分けしたと伝えられている。現在は2代め。
即清寺は高台にある立派な寺で、招春梅と呼ばれる古木があるがあまり元気がない。見事なコブシの大木が満開だった。
大聖院「親木の梅」
  吉川栄治は昭和19年からこの地に疎開し、10年間居住した家(草思堂)が現存し、離れには書斎が執筆途中のように保存されていた。(入館料¥500)
紅梅園(文子夫人創業)のお菓子なども販売されている。 
 カタクリ    吉川栄治記念館(書斎)
吉川栄治は家も貧しく、小学校中退、文学も独学だという。私は作品は読んだことがなく、ほとんど何も知らなかった。残した言葉の中に「朝の来ない夜はない」は印象に残る。 
文学散歩の会は現在会員21名。今回の参加者は17名といつも多い。これも穏やかな先生のお人柄と、和気あいあいとした会の雰囲気からか。今回Sさんが快く会計係を引き受けてくれた。
それにしても青梅の梅の木はどうなってしまうのか。市では復活させるよう頑張っているようだが、木はすぐに大きく育つものではない。来年の梅まつりは寂しくなってしまうのではと心配だ。近隣の梅林も被害を受けなければいいが。 
次回は6月、国分寺お鷹の道と大岡昇平の予定。