御前山(1405m)惣岳山(1341m)
-gozenyama/sogakuyama-
    2012年04月29日(日)
行 程(7時間25分) 
八王子 6:59(JR八高線)
奥多摩 8:30(2分遅れ)BS8:35発(奥多摩湖行)
奥多摩湖 8:50~9:00 道間違い30分ロス
登山口 9:40
サス沢山 10:45
惣岳山 12:10~50
御前山 13:10~15
避難小屋 13:25~30
湯久保山分岐 14:25
湯久保分岐 14:55
宮ヶ谷戸BS 16:25~16:55(五日市行き)
メンバー:凸凹山岳会・・・4名  武蔵五日市 17:35~17:44発
交通費:JR(740+400)BS(340+580) 八王子 18:22
御前山は10年以上前に、友人に当日の朝ドタキャンされ一人で登ったことを思い出す。長く急な登りが延々と続き、もう止めようか、もう止めようかと思いつつ何とか惣岳山へ辿り着いた。そこには一面カタクリが咲き、初めて見る群落に感激した。
今では、新潟の角田山、坂戸山などものすごい群生地をみているので、感激は少ないかもしれないが。 
登山歴が長いJさんが、なぜか御前山へは行ったことがなかったそうで、カタクリの見頃に行くことにした。今回は、丹沢の達人もはるばる参加することになった。
連休の2日目、よい天気で奥多摩行き直通の電車はラッシュアワー並みの混雑。結局終点の奥多摩まで座れなかった。9割以上が登山客のようだ。
バスを降りると、萌黄色の倉戸山は薄ピンクのが彩りを添え春たけなわ。
出だしから道間違い
小河内ダム堰堤を渡り、多くの登山客の後をついて行った。(これが間違いの元)
だいぶ歩いたのに、なかなか登山口の標識が出てこない。
奥多摩湖と倉戸山 御前山登山口
大勢いた登山者もいなくなってしまった。これはおかしいのでは?地図を出して確認すると、登山口をだいぶ過ぎてしまったようだ。途中にサス沢山辺りに登る破線ルートがあったが、ふりだしに戻ることにした。10年前に歩いた記憶は、ほとんど消えている。
来た道を戻ると、堰堤を渡ってすぐに標識もあり登山口があった。これで30分以上ロスしてしまった。  
もう次のバスの人達に追い付かれてしまった。気を取り直し急坂を上る。
ここ2~3日暑いくらいの日が続き、一気に木々が芽吹いたようだ。
ブナの若葉が、食べてしまいたいくらい瑞々しい。
急登の連続 ブナの若葉
急坂が続く。「10年前によく一人でこんな所登ったわね。」と言われた。本当に山を始めたばかりだったのに、よく行ったものだ。
1時間ほど急登が続いたら、少し平坦で展望が開けた所へ出た。サス沢山だった。奥多摩湖がよく見える。
時々ミツバツツジが目を引く。 サス沢山(奥多摩湖を望む) 平坦な道(ヤレヤレ)
少し平坦な道で、ほっとしたのもつかの間、今度は岩場出現。
この辺りからカタクリが見られ始めた。下って来た人が「上はいっぱい咲いていますよ」と言われ、ワクワク。
今度は岩場 明るい防火帯
しばし明るい防火帯の道になった。向こうに見えるのが惣岳山か。まだだいぶ先だ。 
  カタクリは下を向いて咲いているが、急坂なので下から見ると、中心のジグザグ模様までよく見える。
辛い急登が続く。
登りきった岩場の陰に、ワチガイソウが咲いていると教えてくれた人がいた。
カタクリ(中心の模様もくっきり)  急坂を登る人たち(振り返って)
帰って調べてみたら、ワチガイソウは花弁が5枚。これは、ヒゲネワチガイソウといい花弁は5~7枚で、標高の高い所に多いそうだ。
コバイケイソウの群落があった。ニリンソウも見られた。 
ヒゲネワチガイソウ コバイケイソウ群落
カタクリ群落消えた!
惣岳山への最後の登りは、更に傾斜が増す。惣岳山到着。最初のロスを少し取り戻した。
山頂は10年前には、一面カタクリが咲いていて、よけて歩くようだったのに何にもない。
惣岳山最後の登り 惣岳山(1341m)
カタクリは、山頂広場の周りの林の中にはちらほら咲いてはいるがそれだけだ。10年ひと昔とはいうが、こんなにも変わってしまったとは。 
朝早くお腹もすいたので、丸太のベンチに腰をかけランチタイムにした。今日は暑くて、もうペットボトル1本、テルモスのお湯もここで使いきってしまった。
休んだら早速に刺された。この間まで寒さ対策だったのに、早くも虫よけ対策が必要な季節になった。 
一度緩やかに下り、登り返す。
 途中三頭山方面の展望がよい。 
その間にフェンスで囲ったカタクリの群落がやっとあった。
カタクリは、増えすぎた鹿に食べられ減ってしまったそうだ。 
カタクリ 群落はフェンスの中
御前山も多くの人で賑わっていた。
今日は都レンジャーの人を多く見かける。パンフなど配布していた。
記念撮影だけし、トイレのある避難小屋へと向かった。
御前山(1405m) 御前山避難小屋
避難小屋はガラス張りで新しくとてもきれいだった。
ダンコウバイが咲く向こうには大岳山が見える。クマさんはあそこを歩いている頃かもしれない。
水場でヨゴレネコノメとコガネネコノメが咲いていた。コガネは初めて見た。
ダンコウバイと大岳山 コガネネコノメ
   湯久保尾根  
ここから展望のあまりない、長い湯久保尾根を檜原村へと下る。 
日当たりのよい所にはスミレも多く、ヒナスミレ、エイザンスミレ、ケマルバスミレ、タチツボスミレなど見られた。
 湯久保尾根を下山    ヒナスミレ
  下山後のバスが1時間に一本なので、最初は早いバスに乗るつもりで早目に歩いていた。   
少し急ぎ過ぎたのか、Tさんが足がつってしまった。 
 湯久保南尾根コース通行止    モミジイチゴとヤマブキ咲く道
道端で休み、Jさんが持っていた漢方薬(芍薬天草湯)を飲み、梅干を食べて水分を補給し、湿布をした。運良く通った都レンジャーの人が、消炎スプレーを貸してくれた。少し休んだらよくなってきた。大事に至らずよかった。次のバスに乗ることに決め、ゆっくり歩くことにした。 
    大岩が見られるようになった。仏岩ノ頭も確かなことはわからなかった。 
尾根を外れ、植林を下る。 
Tさんが、「モミジッ葉だ。おひたしにすると美味しいよ」と、奥さんのお土産にすると摘んだ。 
 巨岩  モミジガサ(モミジッ葉)  
モミジッ葉はモミジガサといい、山菜の王者で抗がん作用もあるそうだ。ここでは摘む人もいないのか、沢山あった。     
ヤブレガサの新芽は天ぷらにしてもおいしいそうだ。Tさんはいろいろとよく知っている。 
   ヒトリシズカ 檜原村宮ヶ谷戸 
古い神社を過ぎると、檜原村宮ヶ谷戸に着いた。思ったより人家も多く、新しい家が多かった。 
バスの時間までまだ30分はある。飲料水はほとんどなくなり、自販機もない。そしたら、Tさんがザックから、また冷たい飲み物をたくさん出してくれた。渇いた喉に冷たいジュースはとても美味しかった。 
でも、今回のように長い行程ではなにがあるかわからないし、ザックは軽いに越したことはないので、お互い荷物はなるべく少なくしたい。(これからはあまり気を使わないでくださいね。)