平ヶ岳Ⅱ(2141m)
-hiragatake-
 2013/09/10(火)晴れ時々曇り~11(水)曇り時々晴れ  
平ヶ岳は広く平らな山容で、利根川源流の最高峰だが奥深く、長大なルートを歩かなくは行けない。だが、銀山平にある宿に宿泊するとマイクロバスで登山口まで送迎してくれる。一般車の通行は禁止。
宮様ルートともいわれ、皇太子様が使ったルートだそうだ。最近の地図は実線になった。 
中ノ岐登山口へはバスで1時間40分もかかるが、正規の鷹ノ巣登山口からに比べると歩行時間はだいぶ短縮され、普通の登山者でも行かれるようになった。(それには賛否両論あるが) 
行 程
 奥只見山荘 3:50 
 中ノ岐登山口 5:30~40
 五葉松 7:20~30
玉子石  8:25~45
姫ノ池  9:05~10
平ヶ岳  9:40~10:10
玉子石分岐  10:50
五葉松  12:15~20
 中ノ岐登山口 12:50
中ノ岐林道を行く
宿をまだ暗いうちに出発し、中ノ岐林道を走る。途中から悪路になり道幅も狭い。よほど慣れている人でなければ運転できない道だ。
朝食はバスの中で食べないよう注意された。酔い易くなるようだ。
夜が明ける頃、登山口に着いた。 中ノ岐登山口 沢を渡る(photo by h)
  沢を渡ると、すぐに急登になる。段差のある激しい急坂が続く。
雪渓が見えた。 
五葉松辺りが小広く、朝食休憩をとる。地図ではほんの少しなのに、1時間40分もかかった。
 急登続き 五葉松   
     
 ガマズミ ゴゼンタチバナ  ハリブキ 
だんだんガスに包まれてきた。赤い実が少し元気をくれる。
先週、大菩薩を歩いておいてよかった。
それでもゆっくりペースの女性の後ろでは、♫ヤッホーヤホホッ~♪と余裕の歌声。昨夜あんなに飲んだのに、皆強い! 
段差のある登り 急登終了まであと1時間 頑張ろう!
今日は雨の心配はなさそうだが、展望はない。やっと少し開けたところから、山並みが見えた。
登山道が荒れていると聞いていたが、ひどくえぐれていたり、木の根につかまりよじ登る所もあった。 
雲が切れた オヤマリンドウ
玉子石へ
やっと森林限界に出た。木道になり一気に開けた。 
展望が良ければ日光連山、尾瀬や会津の山々が大パノラマだそうだが、あいにく真っ白、展望なし。 
どっこいしょっと 玉子石分岐
分岐から玉子石までは少し登り、5分程だ。まんまるの玉子石に着く頃には青空が広がり、陽射しがまぶしくなってきた。
来た道を戻り、高層湿原の中の木道を歩き、姫ノ池へと向かう。また雲の中に入る。 
玉子石と地塘(photo by u) 玉子石 青空
丸くたおやかな高層湿原 霞む平ヶ岳をバックに(photo by u) 地塘
ブルーベリー イワショウブ タテヤマリンドウ
夏の盛りには高山植物が咲き乱れ天上の楽園となるそうだ。紅葉にはまだ早く、花も少ない。わずかにタテヤマリンドウやイワショウブが見られた。 
     姫ノ池
鏡のような姫ノ池は、吸い込まれるように青い。草モミジが少し色づき始めている。 
鷹ノ巣登山口を3時に出てきた、という男性がいた。  
右折して山頂へと向かう。
 姫ノ池分岐 姫ノ池   
  木道からオオシラビソの林を抜け、緩やかに上るとチシマザサと灌木の中に平ヶ岳山頂がある。   
短縮コースとはいえ、長く急な道のりを皆よく頑張った。 
木道の広くなった所でお弁当を広げる。宿のおにぎり弁当は、地元魚沼コシヒカリ。 
ガスに包まれた山頂へ   平ヶ岳(2141m) 
満腹になったところで下山。バスとの待ち合わせがあるので、あまりゆっくりもできない。    
山頂から下り、水場を通って玉子石分岐へと向かう。 
   平ヶ岳登頂!(photo by u)  水場を経て、玉子石方面へ
    雄大な山頂を後にし、上って来た急坂をガンガン下る。 
下山途中、足がつった人がいたが、皆事故もなく無事バスの待つ登山口に着いた。 
ハクサンフウロ  下山 (photo by u)  
平ヶ岳は2度目という仲間が、平ヶ岳のよいときはこんなものではないので、再挑戦してください。と言っていた。でも私は、もう十分満足。 
林道は、朝は暗くてわからなかったが、水が流れている所ある。行きはよくても帰りに雨が降り、2~3時間足止めされたこともあったそうだ。  
途中のきれいななめ沢で、休憩をとってくれたので河原まで降りた。深田久弥は登山道がない頃、この沢を登り平ヶ岳に登ったそうだ。
宿に着き、入浴後お蕎麦を頂き帰路に着いた。
帰りのバスではまた後部座席で賑やかに宴会が始まった。皆、登頂出来たうれしさで話も弾む。 
そんな時、私の携帯に突然の母の訃報。元気だったのになぜ?どうして?いろいろなことが頭を駆け巡る。こういうことは突然やって来る。平ヶ岳は忘れられない山になった。