飛竜山(山梨)2077m
-hiryusan-
年月日 2005/06/09(木)
メンバー 花博士、sumi.junjun.yukky・・・4名
行 程 八王子6:00−お祭7:50−後山林道PK8:20〜30・・・三条の湯9:00・・・水場@10:20・・・水場A10:50・・・北天のタル11:15〜30・・・飛竜山頂12:05・・・飛竜権現12:20・・・禿岩12:30〜13:15・・・北天のタル14:00〜10・・・三条の湯15:20〜35・・・PK16:05
(全行程:7時間35分)
歩 程 6時間10分
 飛竜のシャクナゲ
 「今年の5月に行った時に、飛竜山のシャクナゲは蕾がたくさんついていたよ」という花博士の言葉に、私たち3人はすぐに「行きたい!」と話がまとまる。

10年前から登ってみたかったというSさん、私たちも去年飛竜のシャクナゲの話を聞き、一度行ってみたいと思っていた。

 ほとんどが1泊の行程になっていたが、車で行けば日帰りも可能なため、私の運転で行くことにした。
 後山林道終点駐車場  4〜5年前に後山林道を歩き、雲取まで行ったことがあったが、今でもこの林道は相変わらずのダートだった。

お祭バス停を右折し、腕がしびれてしまうようなデコボコ道を車で30分走る。歩くと3時間の道のりなので、だいぶ短縮できる。林道終点の少し手前に、7〜8台は停められそうな駐車場があった。

 天気予報がころころ変わり、心配させられたがよい天気になった。  
 花博士はあまり天気にはついていないそうだが、私たちの晴れパワーが勝ったようだ。
 三条の湯まで緩やかに登る。道は整備され歩きやすい。
 白いウツギの花が濃厚な香りを漂わせる。周りの緑もだいぶ濃くなってきた。

沢を渡り、一登りすると三条の湯に到着。

 三条の湯
トイレを借り、持ってきた大福でこれからの長い登りに備え腹ごしらえをする。普段はあまり食べない、アンパンや大福が山ではとてもおいしい。      今日は暑いので、Tシャツになったが登り初めから、汗がポタポタ落ちる。
小屋の右手からは雲取山に行く道、飛竜山へは小屋の裏手から急登をジグザクに登る。   話も出来ないくらい辛く、苦しい急登が続く。エゾハルゼミがにぎやかに鳴いている。
   満開のトウゴクミツバツツジ  
 長い登りだが、山ツツジのオレンジ色の花、トクゴクミツバツツジの紫色の花はぱっと明るく、少し元気付けられる。
   この辺りブナやトチの大木が多い。珍しい竹の花が咲いていた。竹は花が咲くと枯れてしまうそうだ。
 中ノ尾根の道から孫左ェ門尾根に出ると、飛竜山がはるか向こうに見えた。龍の背中のようなこぶが三つ連なる。まだまだだいぶ先だ。
 地図には書いていないが、小さな水場が2ヶ所あった。冷たい水で一息つく。
 飛竜山2077m  笹と樹林帯の上りが延々続く。最後を歩くjunjunが「お水飲みたい」と叫ぶ。

皆何も言わずに歩いていたが、辛いのは私だけではなかった。目の前に北天ノタルが見えた。歩き始めてから2時間半あまり。ここは雲取山からの尾根と合流地点になる。

 2000mの花園  
 シャクナゲそこには美しいアズマシャクナゲのピンクの花が満開だった。北天ノタルは標高1999m。ここまで来てやっとシャクナゲを見ることが出来る。
 長い休みは取らないで登ってきたが、清楚で華やかな美しさに疲れも忘れる。辛い登りを頑張った人だけが見られる花園だった。
 ここからはほとんど途切れることなく、シャクナゲの道になる。
 登山道から見下ろすと、どこまでもピンクの花が咲いている。  北天ノタル(ここからシャクナゲが続く)
 去年行った友達が「あまりよくなかった」と言っていたが、今年は大当たり
 花博士も「チアガールのポンポンのようだね。こんなによい年はめったにない」と言うくらいだから、私たちはついている。
 特にシャクナゲは当たり外れの大きい花だそうだ。シャクナゲの他にも可憐な花が咲いていた。
 ここから3つのピークを越えて行くのかと覚悟していたが、2つの山は巻いて行くので、あとはそれほど大変な道ではなかった。    20分と書いてあったが、10分ほどで飛竜山登頂。原生林に覆われ展望はない。
山頂直下に飛竜山近道の標識があり、ここを登り飛龍権現へ下ることにした。  日が当たらず寒いので、記念撮影だけして山頂を後にした。そこから飛竜権現までが一面のシャクナゲの花園
   飛竜山2077m  
   この辺りはまだ蕾もたくさんあり、満開になったら花に埋もれそうだ。きれい!素晴らしい!美しい!を連発。
 15分ほどシャクナゲの中を歩くと、飛竜権現の三叉路に着く。コンクリート製の小さな社があった。私の知人に、若い頃飛竜権現の社の中で泊まったことがあるという豪傑山女がいる。
 少し下って、前飛竜に向かう途中に展望のよい禿岩がある。
 山頂付近シャクナゲの花園    
 あいにく今日はガスっていてほとんど見えないが、富士山が好展望の場所だそうだ。日も射してきて暑いくらいだ。明るく開け気持ちのよい場所なので、ランチはここにすることにした。デザートのりんごがおいしい。  
今日はじめてゆっくり休み、すっかり雲の中に入ってしまった山頂をあとにした。  
   明るく開けた禿岩(ハゲイワ)  シャクナゲに名残惜しみながら下山
   北天ノタルまででシャクナゲは終わりなので、名残惜しみながら下山。
急な下りが続き、「それにしても、みんなよくここを登ったね」と先頭の花博士が言う。沢の音が聞こえると三条の湯は近い。 
 とても大変な山だが、素晴らしいシャクナゲの時期に来ることが出来ラッキーだった。「今はすぐには来ようと思えないけれど、2〜3日したらまた行きたいと思うかもね」とjunjun。sumiさんも「10年来の夢がかなった」とうっとり。
 帰路はまたデコボコの後山林道を30分走り青梅街道に出る。
 雲の中を下山  いつもは何も感じない舗装路が、こんなにも滑らかで静かに走れることにあらためて感激してしまった。
 ここのところマイナーな山で、素晴らしい花を見ることができた。これもガイドブックだけではなく、山友達の最新情報のおかげだ。翌日から入梅。最後の晴れ間だったかもしれない。
 飛竜山で出会った花たち(画像クリックで拡大)
ヒメイチゲ コミヤマカタバミ クモイコザクラ アズマシャクナゲ イワカガミ
      photo by hakase&junjun&yukky