燧ケ岳 (尾瀬)2356m
-hiuchigatake-
  2010年9月11日(日)
行程(7時間15分)
宿 5:35
御池PK 6:05~20
広沢田代 7:20~30
熊沢田代 8:15~25
俎嵓(マナイタグラ) 9:45~50
柴安嵓(シバヤスグラ) 10:15~30
俎嵓(マナイタグラ) 10:50
熊沢田代 12:00
広沢田代 12:40~50
御池PK 13:35~14:00
アルザ尾瀬の郷 14:30~15:30
西那須野塩原IC
八王子 21:30
 燧ケ岳は、尾瀬ケ原をはさんで、至仏山と対峙している。ルートは現在4ルートある。
 5年前に会津駒ケ岳山行の時、使った宿がとてもよかったのでリクエストが多く、今回も桧枝岐に泊り、御池コースをピストンすることなった。
 コース上には広沢田代熊沢田代の高層湿原が見られる。
怪しい天気
9月に入っても、ずっとカンカン照りの日が続いていたのに、皮肉なことに今日の天気は雨模様。
まだ雨は降っていないので、予定通り5時半にかわくぼ荘を出発した。
行程が長いので、朝食とお昼はお弁当にしてもらった。食事が美味しい宿なので、朝食が食べられないのは残念だが、お弁当も美味しかった。
  かわくぼ荘出発(photo by I) 御池駐車場
     晴れ男VS雨男
 御池駐車場に着くと、心配していた雨がポツポツ落ちてきた。今日は、晴れ男のクマさんと、雨男の2Fさんのせめぎ合いになりそうだ。ザックカバーとスパッツをつけ、2グループに分かれ出発。
駐車場の一番奥に登山口がある。尾瀬への入山者のカウンタが設置してある。 
 御池登山口  樹林帯へと進む  
   まずは、木道を歩き、樹林帯に入って行く。すぐに狭い岩場の急坂が始まる。ぬかるみや、滑りやすい岩に注意しながら、ぐんぐんと高度を稼いでいく。 
展望のない樹林帯だが、ブナシラビソの大木が出てくると、少し傾斜が緩む。 
 秋山は花は少ないが、真っ赤な実をつけた植物がたくさん見られた。
 第2グループには、強い味方の花博士がいる。
まずは急登から   博士のレクチャー
     秋の実いろいろ  
 つやつやのグミのような実はタケシマラン。シラタマノキはつぶすとサロメチールの匂いがする。コケモモは摘んでジャムにしたいほどたくさん実をつけていた。
 写真は撮れなかったが、野生のブルーベリーも紫の実をいっぱいつけていた。一つ口に入れてみたら、すっぱ~い。
   
 アカモノ  ゴゼンタチバナ  ガマズミ
     
 シラタマノキ タケシマラン  ツルコケモモ 
広沢田代
 ツゲの木が見られると、高層湿原が後退している証拠だそうだ。博士のレクチャーを受けながら進む。
ちょうど1時間登ると一気に視界が開け、地塘が点在する広沢田代湿原が広がる。 草モミジは少し色づきはじめている。
 なだらかな木道歩きで、息を整える。
  広沢田代の地塘 広沢田代(photo by I)
 湿原を過ぎると、また悪路の階段と急な登りになる。樹林帯を過ぎると、眼下には広沢田代、御池駐車場が見える。会津駒ケ岳は雲に覆われている。
2グループの後3人(私を含む)が、少し遅れ気味。でもこの程度なら焦ることもない。写真を撮りながらゆっくり上った。 
 泣き出しそうな空だが、この分なら、なんとか山頂まで行かれるか。
悪路の登り   はるか下には広沢田代が見える
熊沢田代
さらに1時間近く登ると、熊沢田代がすり鉢状に広がる。木道を挟み、二つの大きな池がある。周りはキンコウカの穂で、黄金色の絨毯を敷き詰めている。
ここでが強くなり、久しぶりの雨具を着る。 周りは真っ白で、展望は全くなくなる。 
熊沢田代 2グループ  キンコウカ  
こんな天気なので、登山者も少ない。  
 また一段と急斜面になる。
火山の名残を残す、赤い地層部をトラバースし、石がごろごろし歩きにくく狭い登山道を1時間ほど登る。 
 シャクナゲハイマツの道を、左に左にと上っていくと、大きな岩がゴロゴロした俎嵓(マナイタグラ)に着いた。
熊沢田代を振り返って    アザミとミヤマセンキュウ咲くガレ場 
俎嵓(マナイタグラ)
 天気が良ければ見えるはずの、尾瀬沼会津駒ケ岳もすっかり雲の中。雨は強くなり、風も出てきた。寒い。
最初に登って行った若者グループが、柴安嵓には行かずに下山していった。 
 リーダーが、この先どうするか訊ねるが、誰も止めようと言う人はいなかった。
ここまで来たら、山頂を踏みたい。  俎嵓の祠   俎嵓にて 1グループ(photo by I)
   燧ケ岳登頂!  
 一度下って、上ると20分ほどで燧ケ岳登頂。柴安嵓(シバヤスグラ)というが、標高がこちらのほうが高いので、燧ケ岳の標識がある。
 リーダーが、向こうが尾瀬ケ原、その向こうが至仏山、こっちが平ヶ岳と何も見えない中説明する。
 寒いので、ランチタイム15分で下山。
 燧ケ岳(柴安嵓)登頂 おにぎり一つ食べるのも大変だった。   燧ケ岳全員集合(photo by hakase)
   全員無事下山  
 クマさんの晴れ男パワーが足りず、あいにくの天気だったが、無事に燧ケ岳に登頂できた。
下山は、急な岩場と、滑りやすい木道に足を取られ、半分くらいの人が滑って転んだ。でも、怪我人もなく無事下山できほっとした。 
 展望もなく、雨だったので予定よりだいぶ早く下山出来た。
 下山開始俎嵓へ    右 燧ケ岳裏林道・左 燧ケ岳へ
 アルザの尾瀬の郷で冷えた体を温め、帰路についた。
 御池コースは、途中に、尾瀬ケ原とは違う二つの大きな高層湿原が見られ、なかなか歩きがいのあるコースだった。
 大変だったが、雨でも楽しい仲間と歩けたことのほうがうれしかった。でもいつか、やはり山頂から大パノラマを見てみたい。他のコースも魅力があるし、違う季節にもチャレンジしてみたい。
 同期会の皆さんお疲れ様でした。今回行かれなかった方達、次回はぜひ一緒に歩きましょう。
 来年は、博士、シャベイさん(田部井さん似でおしゃべり好き)、他2人の方が世話人を引き受けてくれた。楽しみにしています。