九鬼山970m馬立山 797m菊花山643mm(山梨)
-kukisan/madateyama/kikkasan-
   山行日  平成23年5月2日(月)
行 程(7時間) 
高尾駅 7:47(河口湖行き)
禾生駅 8:45~9:00
弥生峠 10:30
富士見平 11:05
九鬼山 11:15~45
紺屋の休場 12:30~35
札金峠 13:00
馬立山 13:45~14:10
交通費:電車(高尾より)860+570  菊花山 15:15~20
メンバー:凸凹山女子会・・・4名  大月駅 16:10~33
 九鬼山は花の種類が豊富なことで、東京近郊の山では一、二を争うそうだ。
富士山の展望に期待して、春の花探しに行ってみることにした。
 ~九鬼山で出会った花~ 
オドリコソウ ナルコユリ ヒトリシズカ フデリンドウ シュンラン
キランソウ ジュウニヒトエ イカリソウ ホタルカズラ チゴユリ
ツクバネウツギ ヤマツツジ コゴメウツギ ハナイカダ クサボケ
アカネスミレ エイザンスミレ アケボノスミレ センボンヤリ ルイヨウボタン
シロバナエンレイソウ ミツバコンロンソウ ナガバノスミレサイシン ユキザサ キジムシロ
期待通りこんなにいっぱい咲いていた。特に初対面のルイヨウボタンに出会えたのはうれしかった。
 
花いっぱいの山
禾生(かせい)から国道を左へしばらく行くと、見たことのある水路橋があった。レンガ造りでなかなか趣がある。
桂川を渡り、登山道入り口が二手に分かれる。私達は杉山新道を行く。
水路橋 馬頭観音勢ぞろい
今日は春霞か、山々がぼーっと霞んで見える。馬頭観音の近くにはオドリコソウが群生していた。 
早くもイカリソウヒトリシズカジュウニヒトエはたくさん見られ、フデリンドウや、シュンランも見ることが出来た。 
ほとんどが落葉広葉樹の山なので、瑞々しい若葉が美しい。
ヤマツツジはまだ蕾が多いが、オレンジの花は一際目立つ。
Nさんが、ハナイカダを見つけた。 
標識(岩殿クラブ) 弥生峠
黄砂舞う
展望のよいという弥生峠も、リニア展望台も霞んで見えない。そういえば、今日は黄砂が多いとの注意報が出ていた。この霞は黄砂だった。
ウツギチゴユリも多い。明るい尾根にはエイザンスミレアカネスミレも咲き競う。
黄砂で霞む高川山 山吹の道
分岐の標識には鈴懸峠、地図は鈴ヶ音峠になっていて紛らわしい。
その先の富士見平も富士山は薄ぼんやり認められる程度。今日は天気も良いのに残念だ。
 予定通り花が多く、写真撮影にだいぶ時間がかかる。
鈴ヶ音峠(鈴懸峠)分岐 真っ白な富士見平
九鬼山頂辺りは、以前はあまり展望がよくなかったが、だいぶ伐採されて明るくなっていた。でも、ここも黄砂で煙っている。
登山ノートが入ったポストがあり、前の登山者が黄砂で展望望めないと書いていた。私達も記入した。
九鬼山(970m) 九鬼山より急坂を下る
丸太のベンチでお弁当を広げ、下山は馬立山へと向かう。山頂直下は岩がちの急斜面。 
     
 崩れかけた斜面  萌黄色の山々 紺屋の休場 
九鬼山の下り北斜面では最近見ることが少なくなったという、シロバナエンレイソウルイヨウボタンユキザサを見つけることが出来た。特にルイヨウボタンは、初めて見ることができ感激。この辺りから風が強くなり、やわらかな葉と黄色の小さな花が激しく揺れていた。 急いで帽子止めをつける。
紺屋の休場ではロープで囲って、何か植物を保護しているのか?
緩やかに下り、田野倉駅への分岐を過ぎると、まもなく札金峠だ。
 倒木が多く、くぐったり、乗り越えたりして進む。
 馬立山へは急登が続く。
田野倉分岐 札金峠(ふだがねとうげ)
     
 九鬼山(馬立山への斜面より)  倒木をくぐり  急坂を登る
馬立山からは他に登山者もなく、Nさんの♪ハモニカ演奏に耳を傾け一休み。あとは菊花山から大月駅へ向かう。 
   滑落!  
馬立山の下りは、短いがロープのついた岩場がある。私達は、下山時にはWストックを使うことが多い。
 そこで私は、一瞬何が起こったかわからなかったが、ついたストックの先が滑り、急斜面を滑落。 
 ♫ハモニカ演奏♪ 声を上げる暇もなかった。  ヤマツツジ咲く道
幸いすぐ下に大きな木があり、そこで引っかかって止まった。ザックが頭の上に乗っかっていた。
 右手親指付け根が痛いが、足は大丈夫そうだ。動揺していてすぐには動けず。友人が「ストックにつかまって」と差し出すが、友人まで巻き添えにしたら大変。なんとか木の根につかまり、登山道へ這い上がった。
 気持ちも悪くないし、指の痛みもそれほどではない。湿布をして、普通に歩いて行けそうだ。
 あの木がなかったら、どうなっていたのか。ず~っと下まで転落し、大怪我をしていたかもしれない。考えると、ぞっとする。
 登山を初めて10年が過ぎた。慎重で怖がりの私は、今まであまり怪我をしたこともなかったが、最近少し気が緩んでいたのかもしれない。ちょっとした油断が大事故に繋がることを身をもって感じた。
今日一番の難所
 菊花山は低山ながら岩場が多く、上り下りとも侮れない山だ。
冬に行った時は360度大展望だったが、今日は緑に囲まれ、黄砂で煙り、あまり展望は望めない。
中央が馬立山(菊花山より) 大月市街
 下山路は以前登った無辺寺からではなく、大月駅へまっすぐ下るルートにした。これが大変だった。
眼下に大月市街を見たときは、目眩がしたとSさん。2ヶ所ロープに頼りながら、一直線に下る。さっき転落している私は、慎重に3点支持を確保しながら下った。こういう基本を常に心がけねばと思う。 
皆無事に下り終え、ほっとして大月駅へ着いた。 
     ビンボー山
地元の人に「どこへ行ってきたの?」と聞かれ、あの山ですと指差すと、「あービンボー山ね。あの山は日影になるから崩して平にしようかという話もあったのよ」と言っていた。地元の評判はすこぶる悪かった。
 菊花山急下り  ビンボー山(菊花山)  
 
皆に心配をかけてしまったが、足と腕に数ヶ所、擦り傷、青あざはあったものの、指の腫れも2~3日でひいた。これくらいですんで本当によかった。今後これを教訓に、気をつけよう。