京ヶ倉(990m)・光城山(911m)
-kyogakura/hikaruzyoyama-
 ~北アルプスの大展望とヒカゲツツジの京ヶ倉へ1泊2日の山行~
    2日目 京ヶ倉
2012年05月14日(月)  行 程(5時間5分) 
やまなみ荘 7:45
京ヶ倉登山口 8:05
おおこば見晴台 8:50
稜線分岐 9:20~50(剣刷岩9:35)
京ヶ倉 10:25~35
大城 10:55~11:25
物見岩 11:50
はぎの峠分岐 12:00
眠り峠分岐 12:35
下生坂バス停 13:10~25
やまなみ荘  13:45~15:00(入浴)
 八王子 18:30 
昨日は大展望を見られたので、今日は少しくらい天気が悪くてもいいと思っていたが、今日もよい天気だ。縦走するため帰りの足がないので、宿の車が迎えに来てくれることになった。車2台で万平登山口へ向かう。
京ヶ倉はみなみらんぼうさんが紹介してから、梯子やロープなど整備され案内板も設置されたそうだ。
北アルプス大パノラマ
少し遅いかとは思うが、全山ヒカゲツツジで埋め尽くされ、山全体が匂うようだという案内に、期待に胸を膨らませる。
 急坂をジグザグに登って行く。
万平登山口 新緑とウツギ 
万平登山口には、その昔小屋城という小屋のような砦があったので「こや城」と呼ばれている。
40分くらい登ったところで、おおこば見晴台に着いた。周りには大きな赤松が多い。
今日も雪を抱いた北アルプスは、大展望を見せてくれた。 
眼下には大きなU字型の犀川が、エメラルドグリーンの造形を描く。
おおこば見晴台(北アルプスと生坂ダム) イワカガミ
水鳥公園、生坂ダムが見える。冠雪の常念岳から燕岳、鹿島槍と続く。
ヒカゲツツジは?
 この辺りからヒカゲツツジの木は多くなるが、花柄が落ちていた。残念ながら花はほとんど終わっている。
ハイマツのように木も小さい。遅かったのか、外れ年なのか。
イワカガミは随所で見られた。 ヒカゲツツジ(咲き残り)
垂直の岩場が現れる。崖の上をトラバースすると、ヒカゲツツジも大きな木がたくさん見られるようになる。最盛期はツツジのトンネルになりそうだ。花も少し残っていた。
稜線に出ると、「右剣刷岩、左京ヶ倉」の標識。
剣刷岩 残雪の北アルプスと犀川
せっかくなので、ザックを置き剣刷岩まで行ってみた。岩場の上から見る眺めも素晴らしい。交代に登ってみる。北アルプスの銀線は、今日も白馬三山まで見せてくれた。大きく蛇行した犀川はさっきと逆のΩの記号になり絶景だ。手前の有明山は特異な山容でわかりやすい。
周囲の赤松林は「茸山につき入山禁止」の標識があった。これだけ赤松が多いと、きっと松茸も採れるに違いない。引き返して、尾根の岩稜を行く。 
馬の背を行く
馬の背という一枚岩は、クジラを思わせる大岩で、ロープも張ってあり結構な高度感もある。 
爽やかな風を受け、慎重に進む。向こうには京ヶ倉が待っている。 
絶景の馬の背を行く
今度はトドの背岩という大きな岩が出現。これを上るの?と思うと、ちゃんと巻道があった。
無事通過すると、ロープが着いた岩登り。なかなか変化に富んだ山だ。 
トドの背岩 岩場を廻り込み
 
岩場大好き ヤレヤレやっと着いた 京ヶ倉(990m)~絶景にうっとり~
   京ヶ倉  
京ヶ倉とは変わった山名だが、「山伏がお経を唱えた岩山」からついたそうで、戦国時代には番兵の見張り台や狼煙台として使われたそうだ。 
ここからはなんと、白馬の先に雨飾火打妙高までも見える。 
 白馬岳~雨飾~火打・妙高展望    第2の馬の背
誰もが「こんな大パノラマは見たことない 」としばし圧倒され立ちつくしてしまった。
    一度下ると、また少し小さな馬の背があり、大岩の左側をロープで下り、次の双子岩も左に巻道があった。 
この辺りまで来るとヒカゲツツジの木はあまり見かけなくなった。
ロープを使った急下り    
 大城    
京ヶ倉から大城までは、岩を巻いたり、ロープの急降下があったり登り下りを繰り返す。 
大城は標高980mあり、要害城があったと記されていた。こんな岩山の上にお城があったとは驚く。
   双子岩巻く  大城(おおじょう)
見晴らしの良い大城で、丸太に腰かけランチタイム。今日のお弁当は宿で作ってもらった。400円なのに大きなおにぎり2個とおかずまでついていた。 
今日初めての登山者がやって来た。地元の女性グループだそうだ。
物見岩 ユキグニミツバツツジ はぎの尾峠
大城からは快適な尾根歩き。途中に大岩があり、物見岩といい、戦国時代に見張りをしたところだそうだ。 
ユキグニミツバツツジが鮮やかな彩りを添える。少し下ると、三等三角点の標識があり、ここからはあまり危険なところもなく、アカマツの森を過ぎ、はぎの尾峠に着く。
はぎの尾峠下生坂眠り峠分岐になる。眠り峠というネーミングは興味深い。     
峠道が曲がりくねり、目が回ったり、眠気を催したのでその名がついたといわれる。 
   東屋ある広場 新緑の中を下る 
そのまま尾根を眠り峠口まで行く。途中に東屋があった。もう先は見えているので、ここでコーヒーータイム。持ってきたおやつを出し合い話が尽きないが、迎えの車に間に合わなくなると大変なので先に進む。 
   
 下生坂登山口 京ヶ倉から大城( 右のギザギザ)と歩いた稜線
やわらかな新緑の中を下生坂へと下る。道端にギンランをみつけた。イノシシよけの柵を出ると、待ち合わせ場所の下生坂バス停は近い。
宿に戻り、男性3人が車を取りに再び万平の登山口に向かった。温泉で汗を流し、帰路についた。 
今回は運よく2日間とも、素晴らしい晴天に恵まれ、北アルプスの大パノラマが堪能できた。残念ながらヒカゲツツジの時期には遅かったが、あれもこれも望むのは贅沢。京ヶ倉は低山ながらスリルもあり、変化に富んだ楽しい山だった。宿もよかったし食事もおいしく、楽しい仲間と、思い出に残る山行になった。 
1日目光城山