川井駅を降りると、バス停の場所が少し変り、信号の先の青梅街道沿いになっていた。 |
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上日向で降りた登山者は、皆棒ノ峰の方へ行った。真名井橋を渡る。 |
林道を少し行き、東電の黄色い標柱を目印に山道に入る。 |
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真名井橋 |
真名井北稜登山口 |
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久々の標高差1000m越え |
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奥多摩の山の例にもれず、杉林の急登を行く。今日は標高差1031mを登る。久々のロングコースだ。 |
20分ほどで尾根に出る。少し穏やかな尾根歩きになった。41号鉄塔の下をくぐる。 |
まずは杉林急登 |
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41号鉄塔 |
しばらくは東電の巡視路を行くので道はわかりやすい。続いて42号鉄塔の脇を通過。落ち葉に埋もれ黒いプラスチックの階段もあった。 |
雲の中に入り時々雨粒が落ちるが、濡れるほどではない。ザックカバーだけかける。 |
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濡れて鮮やかさを増した新緑と、オレンジ色のヤマツツジの対比が美しい。 |
フモトスミレは多く、チゴユリも見られるようになる。 |
伐採地があり、向こうの山に立つ鉄塔に向かい進む。 |
ヤマツツジ |
伐採地より鉄塔が見える |
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1時間半ほど登ると、左側が大きく開け赤杭(あかぐな)尾根が霞む。植樹した木を、鹿よけネットで覆ってあった。 |
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谷には雪の残るところもある。ポコポコと薄ピンクはヤマザクラか。 |
新緑の尾根歩きでほっとしたのもつかの間、また険しい急登が続く。 |
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赤杭尾根望む、手前鹿よけネット |
新緑の尾根歩き |
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ブナの新芽 |
ブナの新緑 |
激しい急登 |
「エンレイソウの子供みたい」とJさんが言う小さな葉は、ブナの新芽だそうだ。 |
アセビも多いが、だれも関心を示さない不遇の花だ。ミツバツツジはほとんど落花している。 |
覚悟はしてきたが、これでもかこれでもかと激しい急登だ!露岩が現れ始め、更に傾斜は急になる。 |
シロヤシオ出現! |
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標高1000mを過ぎた頃、私の大好きな花、シロヤシオが見られ始めた。これには皆大感激。急登を頑張ったご褒美かもしれない。清楚で美しい花に一時疲れも飛ぶ。 |
花付きもよいし、今年のシロヤシオは期待できるかもしれない。アカヤシオと思ってきたのに、先にシロヤシオが見られるなんてラッキーだ。 |
雲の中 |
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新緑は淡くなり、芽吹いたばかりの森に変わった。 |
辺りは真っ白で、遠くは何も見えない。ガスの中、見頃のミツバツツジが 見られた。 |
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芽吹き |
ミツバツツジ |
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四つん這いで登る |
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「ひっくり返りそうな急登と書いている人がいたが、ここだったのね。」手足使い、四つん這いで登る。大岩が現れた。 |
やっと咲き残りのアカヤシオが見られた。少しでも見られて良かった。 |
大岩 |
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アカヤシオ少しだけ |
やっと真名井沢ノ頭と思われる所に到着。赤杭尾根と合流し、激しい急登をやっと登り終えた。 |
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Sさんの「お腹が空いた~」の声に、皆急に空腹を覚え、おにぎりを1個だけ食べる。まだ先がある。 |
この辺りはまだ芽吹き前だ。 |
真名井沢ノ頭 |
赤杭尾根分岐(初めての標識) |
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頭に手ぬぐいを巻き、いかにも健脚そうな女性が下って来た。GWなのに今まで誰にも合わなかったが、この先人が増えてきた。 |
広い防火帯尾根を登る。スミレも多いが、濡れて下を向いている。 |
狼住所(オオカミスンド)で、日向沢ノ峰への道を分ける。 |
ナガバノスミレサイシン |
狼住所(オオカミスンド) |
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今までに比べれば緩やかだが、最後の登りがなかなか着かない。 |
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山頂手前の左斜面にヤマエンゴサクがたくさん咲いている。右側は植えたばかりか、小さなカラマツ。 |
登り4時間余り、川苔山無事登頂。 |
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ハウチワカエデ |
川苔山登頂 |
山頂はすっぽり雲の中で、とても寒い。もういらないかと、ダウンは置いてきたので雨具を重ねる。 |
富士山や雲取山はじめ奥多摩の山々の展望がよい山なのに、辺りは真っ白、何も見えない。 |
大雪の影響か、川乗橋方面、大丹波方面も通行止め。天気も悪いのでお弁当も早目に済ませ、鳩ノ巣へ下ることにした。 |
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「普通の登山道はこんなに楽だったのね~。」などと言いながら下る。 |
湿った所には、赤いしべはないが、まだハナネコノメが咲いていた。 |
15分ほどで大ダワとの分岐、舟井戸。 |
終盤のハナネコノメ |
舟井戸 |
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ここからは果てしなく続く杉林。しかも雲の中なので、下は見えない。くねくねと下っても下っても杉林・・・ |
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標識はよくあるが、どれも「川苔山・鳩ノ巣」を指すもので、距離も時間も書いてない。 |
果てしなく続く杉林 |
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残雪 |
このコースは登りには使いたくない。展望も花もなく、飽き飽きする杉林ばかりだ。 |
少し明るい所に、見たことのある花が?「ルイヨウボタンだ。」Hさんはよく知っている。 |
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長~い下りを2時間余り。林道に出た。十数年前に来た時はなかった気がする。林道を少し登ると、左へ入る標識があり、杉の大木があるところが大根の山の神だった。 |
やっと先が見えた。 |
ルイヨウボタン |
ヒトリシズカ |
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山ノ神でおやつタイムにしていると、本仁田山方面から大勢下って来た。 |
真名井北稜は標識は何もなかったが、Hさんのリードで迷うことなく行って来られた。10年前より道がわかりやすくなっているそうだ。 |
Hさんを誘っておきながら、ちゃっかり案内役とリーダーを引き受けてもらってしまった。ありがとうございました。そしてバリエーションルートにも詳しいようなので、これに懲りずにまたお願いします。 |
大根の山ノ神 |
全員無事鳩ノ巣駅到着。長い一日お疲れ様でした。 |
楽なハイキングも楽しいけれど、時にはこんな登りがいのある山に行くと充実感でいっぱいになる。辛かった登りも忘れてしまう。 |