真名井北稜~川苔山1364m
-manaihokuryo~kawanoriyama-
 2014/05/06(火)曇り時々小雨  
真名井北稜アカヤシオの時期に計画していたが、皆の都合が合わず遅くなってしまった。最近は歩く人も増えたようだが、数年前から気になっていたルートだ。今回はベテランのHさんが、同行してくれることになり心強い。
天気予報は大ハズレ。朝は曇りだが晴れることを期待していのに、奥多摩が近づくにつれ小雨模様。だが、GWだというのに拍子抜けするくらい電車は空いていた。2年前、奥多摩まで通勤ラッシュ並みの混雑で、ずっと立ち通しだったことがある。天気と連休最後のせいかもしれない。
       八王子 6:08
川井駅 7:24~7:41(BS上日向行き)
上日向 7:55
登山口 8:00
41号鉄塔 8:45
42号鉄塔 9:05
大岩 10:40~45
真名井沢ノ頭 11:20~30 
 川苔山 12:10~35 
 舟井戸 12:50
 大根の山ノ神 14:40~50 
鳩ノ巣駅 15:20~15:43発JR青梅行き
メンバー: h.j.s.s.y 5名 
川井駅を降りると、バス停の場所が少し変り、信号の先の青梅街道沿いになっていた。
上日向で降りた登山者は、皆棒ノ峰の方へ行った。真名井橋を渡る。
林道を少し行き、東電の黄色い標柱を目印に山道に入る。
真名井橋 真名井北稜登山口
久々の標高差1000m越え
奥多摩の山の例にもれず、杉林の急登を行く。今日は標高差1031mを登る。久々のロングコースだ。 
20分ほどで尾根に出る。少し穏やかな尾根歩きになった。41号鉄塔の下をくぐる。 
まずは杉林急登 41号鉄塔
しばらくは東電の巡視路を行くので道はわかりやすい。続いて42号鉄塔の脇を通過。落ち葉に埋もれ黒いプラスチックの階段もあった。
雲の中に入り時々雨粒が落ちるが、濡れるほどではない。ザックカバーだけかける。
濡れて鮮やかさを増した新緑と、オレンジ色のヤマツツジの対比が美しい。
フモトスミレは多く、チゴユリも見られるようになる。
伐採地があり、向こうの山に立つ鉄塔に向かい進む。
ヤマツツジ 伐採地より鉄塔が見える
1時間半ほど登ると、左側が大きく開け赤杭(あかぐな)尾根が霞む。植樹した木を、鹿よけネットで覆ってあった。
谷には雪の残るところもある。ポコポコと薄ピンクはヤマザクラか。 
新緑の尾根歩きでほっとしたのもつかの間、また険しい急登が続く。
赤杭尾根望む、手前鹿よけネット 新緑の尾根歩き
ブナの新芽 ブナの新緑 激しい急登
「エンレイソウの子供みたい」とJさんが言う小さな葉は、ブナの新芽だそうだ。
アセビも多いが、だれも関心を示さない不遇の花だ。ミツバツツジはほとんど落花している。
覚悟はしてきたが、これでもかこれでもかと激しい急登だ!露岩が現れ始め、更に傾斜は急になる。
シロヤシオ出現!
標高1000mを過ぎた頃、私の大好きな花、シロヤシオが見られ始めた。これには皆大感激。急登を頑張ったご褒美かもしれない。清楚で美しい花に一時疲れも飛ぶ。
花付きもよいし、今年のシロヤシオは期待できるかもしれない。アカヤシオと思ってきたのに、先にシロヤシオが見られるなんてラッキーだ。
雲の中
新緑は淡くなり、芽吹いたばかりの森に変わった。 
辺りは真っ白で、遠くは何も見えない。ガスの中、見頃のミツバツツジが 見られた。
芽吹き ミツバツツジ
四つん這いで登る
「ひっくり返りそうな急登と書いている人がいたが、ここだったのね。」手足使い、四つん這いで登る。大岩が現れた。 
やっと咲き残りのアカヤシオが見られた。少しでも見られて良かった。
大岩 アカヤシオ少しだけ
やっと真名井沢ノ頭と思われる所に到着。赤杭尾根と合流し、激しい急登をやっと登り終えた。
Sさんの「お腹が空いた~」の声に、皆急に空腹を覚え、おにぎりを1個だけ食べる。まだ先がある。
この辺りはまだ芽吹き前だ。 真名井沢ノ頭 赤杭尾根分岐(初めての標識)
頭に手ぬぐいを巻き、いかにも健脚そうな女性が下って来た。GWなのに今まで誰にも合わなかったが、この先人が増えてきた。
広い防火帯尾根を登る。スミレも多いが、濡れて下を向いている。
狼住所(オオカミスンド)で、日向沢ノ峰への道を分ける。
ナガバノスミレサイシン  狼住所(オオカミスンド)
今までに比べれば緩やかだが、最後の登りがなかなか着かない。
山頂手前の左斜面にヤマエンゴサクがたくさん咲いている。右側は植えたばかりか、小さなカラマツ
登り4時間余り、川苔山無事登頂。
ハウチワカエデ 川苔山登頂
山頂はすっぽり雲の中で、とても寒い。もういらないかと、ダウンは置いてきたので雨具を重ねる。 
富士山や雲取山はじめ奥多摩の山々の展望がよい山なのに、辺りは真っ白、何も見えない。 
大雪の影響か、川乗橋方面、大丹波方面も通行止め。天気も悪いのでお弁当も早目に済ませ、鳩ノ巣へ下ることにした。
「普通の登山道はこんなに楽だったのね~。」などと言いながら下る。
湿った所には、赤いしべはないが、まだハナネコノメが咲いていた。 
15分ほどで大ダワとの分岐、舟井戸
終盤のハナネコノメ 舟井戸
ここからは果てしなく続く杉林。しかも雲の中なので、下は見えない。くねくねと下っても下っても杉林・・・
標識はよくあるが、どれも「川苔山・鳩ノ巣」を指すもので、距離も時間も書いてない。 
果てしなく続く杉林 残雪
 このコースは登りには使いたくない。展望も花もなく、飽き飽きする杉林ばかりだ。
少し明るい所に、見たことのある花が?「ルイヨウボタンだ。」Hさんはよく知っている。
長~い下りを2時間余り。林道に出た。十数年前に来た時はなかった気がする。林道を少し登ると、左へ入る標識があり、杉の大木があるところが大根の山の神だった。 
やっと先が見えた。  ルイヨウボタン   ヒトリシズカ
  山ノ神でおやつタイムにしていると、本仁田山方面から大勢下って来た。  
真名井北稜は標識は何もなかったが、Hさんのリードで迷うことなく行って来られた。10年前より道がわかりやすくなっているそうだ。
Hさんを誘っておきながら、ちゃっかり案内役とリーダーを引き受けてもらってしまった。ありがとうございました。そしてバリエーションルートにも詳しいようなので、これに懲りずにまたお願いします。  
 大根の山ノ神 全員無事鳩ノ巣駅到着。長い一日お疲れ様でした。 
楽なハイキングも楽しいけれど、時にはこんな登りがいのある山に行くと充実感でいっぱいになる。辛かった登りも忘れてしまう。