ミツバ岳834m権現山1018mm(丹沢)
-mitsubadake/gongenyama-
    2011年4月1日(金)
行 程(5時間45分) 
町田 7:02
新松田 7:47~(タクシー)
滝壺橋 8:30~35
ミツバ岳 9:50~10:25
権現山 11:20~12:10
二本杉峠 13:00~05
細川橋 14:10
あしがら荘入口 14:15~14:53(バス)
谷峨駅 15:15~35(タクシー)
 メンバー:凸凹女子会+丹沢の達人・・・5名 新松田 16:05~16:24
タクシー代: ¥ 7100+4260 町田 17:18
3月11日に起きた東日本大震災は、大変な被害と、多くの悲しみを残していった。知り合いの話しを聞くと、テレビや新聞のニュースで見ただけではうかがい知れない、地獄のような光景だったそうだ。
今私達にできることは、節電、不確かな情報に惑わされない、義援金を送ることくらいだけだが、助かった人たちの命を無駄にしないよう、少しでも早く安心して暮らせる世の中になることを願っています。
 2週間前に山行を計画していたが、皆そんな気分にはなれず延期していた。
 3年前から丹沢のミツマタ情報を知り、ずっと行ってみたかったが、去年私は直前の急用で行かれず、今年もあきらめざるを得ないかと思っていたが、なんとか実現することができた。
 延期したので参加者が減り5名になった。昨年に引き続き今年も丹沢の達人Sさんが、ガイドを引き受けてくれた。新松田に集合し、タクシーで滝壺橋へ向かう。
カメラマンタクシー
タクシーのドライバーは、セミプロのカメラマン。頼まれて毎年カレンダー制作をしているとか。次から次と写真を見せられ、車窓から山々の案内をし、話は尽きない。あっという間に着いてしまった。
滝壺橋(ミツバ岳入口) 最初の急登
「いつでもご用命に応じます。」と写真付き名刺までもらった。 
ミツバ岳は近年ミツマタで有名になり、最近はツアーまで入っているそうだ。 
地図には破線さえ引かれていないが、よく歩かれているようで、道もそれなりに整備されていた。
 急斜面の杉林を登ると、早くもミツマタの花が咲いていた。カメラを向けていると、「そんなの撮らなくても、先にいっぱいあるよ」とSさん。
シカよけネット Welcomeミツマタ
高度が上がり、明るい雑木林に出ると大きな富士山が見えた。やはり丹沢から見る富士は、一際大きい。
 樹間からは、丹沢湖も望める。
 ほぼ平らな稜線を、少し登るとミツバ岳山頂に着く。
急坂を登る 平らな稜線
今日は快晴。ここのところ私達はすっかり晴れ女。風もそよそよと春の気配。 
青空・富士山・ミツマタ
山頂に着くと、ミツマタ大群落。Sさんは、「ちょっと早いな~」と言うが、私達は可愛い黄色の花たちに出会え大満足。
 青空と、真っ白の富士山が大きく、黄色いミツマタが美しいコントラスト。
欅の大木 富士山とミツマタ
やはり杉林の小さな株と違い、日当たりのよい広い山頂では、株も大きく幹も太い。 
 手書きの山頂標識が、ミツマタの根元に置かれていた。 
Jさん持参の花見団子を頂いて、しばし休憩。
タクシードライバーが言っていたが、ミツマタは、最初は白、そしてだんだん黄色になり、最後は黄金色に変わるそうだ。
ミツバ岳ビューポイント ミツマタアップ
広い稜線は、踏み跡をたどりながら進む。案内標識は全くない。
前方の権現山へは、一度下って登り返す。
この稜線にもミツマタが咲いているが、まだ全体に白っぽい。やはり、見頃はもう少し先かもしれない。
ミツマタ群生 前方の権現山に向かって
 
まだ白っぽいミツマタ 権現山への登り 権現山(1018m)
1時間ほどで権現山に着く。広い山頂には立派な標識が立ち、ベンチもある。  
ぐるっと雑木に囲まれているが、今は葉がないので、富士山や周りの山々も透けて見える。  
暖かいベンチに座り、ゆっくりランチタイム。焦ったところで、バスがない。    
 食後は、Nさんのハモニカが、懐かしい調べを奏でる。
ここから浅瀬入口二本杉方面と2つのルートがある。
  上ノ原登山口へ下山開始  急坂を下る 
私達は北へ向かう。 ここからは案内標識はある。
 一気に急坂を下る。
開けたところに出ると、蛭ヶ岳丹沢三ツ峰山などの主稜線が望める。今度シロヤシオの咲く頃に行ってみたい。 
丹沢主稜 権現山を振り返って
急坂を過ぎると、ベンチと石仏のある二本杉峠に着く。昔は、この峠を越えて学校に通ったり、生活していたそうだ。     
 二箇所崩落しているところがあった。最初はひどくえぐれている所、二本杉峠を過ぎてからは、土砂で道がなくなっているところがあった。
  二本杉峠   崩落個所(道は土砂で消えている)
   杉林をジグザグに下っていくと、薄暗い林の中にはミツマタがいっぱい!木は小さく花も遅目だが、スポットライトをあてたように咲いていた。  
水のない細川沢を下ると、山北茶の産地上ノ原に着いた。 
 杉林の中のミツマタ    茶畑と山北町
 ミツマタの里  
 里には、フサザクラキブシが咲いていた。  バスの時間までまだだいぶあるので、手前のあしがら荘入口まで行き、インフォメーションセンターでお茶して待つことにした。これもSさんの案内があってのこと。
 ミツマタは、なぜ丹沢に多いのか聞いてみると、昭和20年頃までは地域産業として、和紙の原料で、紙幣を作るために出荷していたそうだ。そのため、今でも群生地が多く、山中いたるところに散在しているということだ。最近では、町おこしに一役買っているそうだ。 
     フサザクラ
   電車がない!
 14:53のバスは、谷峨駅止まり。御殿場線に乗り換えるつもりが、なんと、節電のため午後は電車がない!こんな所にも計画停電の影響が出ていた。
 次の山北駅に行けばあるそうだが、1時間以上も歩かなくてはいけない。歩いて行くグループもあったが、私達はタクシーを呼ぶことにした。行きにもらった名刺が役に立った。
 あしがら荘入口バス停    
Sさんのガイドのおかげで、念願のミツマタ登山ができ感謝しています。 
帰宅すると、被災地へボランティアで行ってきたという2Fさんよりメールが来ていた。1か月ぶりの山歩きで、浮かれ気分だった私は、心苦しく頭が下がる。添付の写真を開くのがためらわれるような、ショッキングな辛い内容だった。