利尻山・礼文島
 6月17日(土)晴れのち雲り
 【利尻島半周ドライブ】 朝食の時ツアーの人たちで、朝早くおきてレンタカーで島を1周をしている人がいると聞いた。昨日利尻山に登ってきたばかりなのに、なんと元気なと思ったが、それでは私たちもタクシーで島巡りをしようと話がまとまった。  
ワゴンタクシーを頼み、姫沼を中心にフェリーの時間まで案内してもらうことにした。  
     見る場所で姿を変える利尻山
   姫沼から見る利尻富士も、沼に写る逆さ富士もとてもきれいだった。利尻山は見る場所によって形が全然違うこともわかった。
名産の利尻昆布を干す場所だという、石ころが敷いてある広い場所も見せてもらった。 
 この時期まだ八重桜が満開だった。こうして出発時間までの1時間あまり、無駄なく周ることが出来た。
 10時5分発のフェリーで礼文島香深(かふか)へは40分で到着する。途中で皆が騒がしくなったと思ったら、なんとイルカの大群が海の上を跳ねていた。フェリーの下を群れをなして、右に左にと潜り抜けるグループもいる。思わぬイルカウォッチングができ、しばらくの間楽しい時間を過ごせた。
 姫 沼  
  【花の浮島礼文島へ】  
 礼文島は離島の中でも日本最北端にある細長い島だ。珍しい植物が春から夏の終わりにかけて咲き『花の浮島』として知られている。本州では、2000m級北海道でも1600m以上の高山でしか見られない可憐な花が、海抜0mで咲く
 昼食を香深港ですませ、バスで民宿『宮島荘』へ向かう。礼文島へ行く前に礼文は何もないから、必要なもの(日用品、たばこ、食料など)あったら、利尻で買っていくように言われた。
 本当に港周辺以外にお店は見当たらない。  チシマフウロ
 民宿に着くと、まずは荷物の整理。面白いことに、この民宿は部屋の名前が海産物で、ウニ、カレイ、イクラ、ホッケ、コンブ、マグロ、ノリ、ガヤ、タラ・・・。ちなみに私たちはニシン部屋だった。
 マグロ部屋の人たちは「私たちの体を見て決めたのかしら?」と言っていた。にぎやかな4人組はウニ部屋で、その後ウニ軍団と呼ばれていた。夕食の時など「ノリですけどビール1本」などと笑える。
  バスでスコトン岬へ向かう。車窓からは、道端に薄紫の花がたくさん咲いているのが見られた。チシマフウロだった。  
 利尻はとてもよい天気だったのに、礼文に来たら曇って風が強く寒かった。
 スコトン岬は礼文島の北の端で、晴れていればサハリンが見えるそうだ。あいにく今日は見ることは出来ない。トド島が横たわっていた。 
  スコトン岬(後方はトド島)    レブンアツモリソウ
 海岸沿いを4時間ほどのトレッキングだが、礼文の花の本に載っている花がどんどん出てくる。
 チシマフウロ、ネムロシオガマ、ハクサンチドリ、エゾカンゾウ、センダイハギ、ハマエンドウなどまさに花の浮島の名前の通り花でいっぱいだ。チシマフウロは特に多く、最初は感激していたが、そこらのタンポポのように道端にいくらでも咲いていた
   
  ゴロタ岬までアップダウンを繰り返しながら歩いた。ゴロタ浜から鉄府(てっぷ)まで海岸沿いを歩き、礼文島の固有種レブンアツモリソウの群生地へとバスで向かう。そこは盗掘が多いため、今では監視人がつきサクで囲ってある。
アツモリソウは時期的に少し遅めだが、白い袋を下げたような独特の花がまだかなり咲いていた。ガイドさんは4回目にして初めてお目にかかったそうだ。  
 ゴロタ浜の花畑    
6月から7月にかけては花が一番よいときだが、全ての花が見られるわけではないので、本当にラッキーだった。   
昨日の利尻山登山に続き今日も4時間あまりのトレッキングだったが、歩く前と後に入念にストレッチをしてくれる。ストレッチがこんなに効果があるとは知らなかった。今日は防波堤で靴まで脱ぎ、30分近くもしたので、足が軽くなった。朝起きて筋肉痛がひどい人は、ガイドさんが個人的にストレッチやテーピングをしてくれた。 
 明日は最終日。礼文林道を知床まで南下する6時間のフラワートレッキングだ。  ゴロタ浜
 利尻・礼文花図鑑はこちら  photo by kura