仙丈ヶ岳(3033m)
-senzyogatake-
 2013/07/06(日)~07月(月)  
何回も計画倒れになっていた南アルプス仙丈ヶ岳へやっと行くことが出来た。
梅雨の晴れ間を狙って行こうと思っていたら、この日、真夏が全速力でやってきてあっけなく梅雨明け。そして、関東は連日35度を越える猛暑になった。
以前甲斐駒に行った時は、戸台から北沢峠まで入ったが、今回は芦安から行くことにした。
白根ICから芦安の駐車場に行くと、すでにいっぱい、離れた所になってしまった。乗合タクシーは予定より5分早く出発し、南アルプス林道を広河原に向けて走る。標高の高い林道は、素晴らしいロケーション。トンネルが多く狭い道を、昔はマイカーが走っていたというのだから信じられない。  
広河原でバスに乗り換える。下界は晴れていたのに、車窓から見える甲斐駒仙丈は雲に覆われ怪しい天気になってきた。 
    1日目   2日目
5:30(マイカー)   八王子 16:10
6:52  白根IC  甲府昭和 14:20
7:15~45発  芦安PK 12:35着~14:50
8:30着~9:00発  広河原 11:40着~ 45発
9:25着~40  北沢峠 10:25~11:15発
10:15  2合目 9:45~55 
11:25~35  大滝ノ頭(5合目) 8:45
 12:50~13:10   小仙丈岳 7:40~50
走行距離:242㎞    ETC:1400+1700
BS:550+200(荷物代)×2  乗合タクシー:1100×2     仙丈ヶ岳 6:25~50 
  メンバー: 2名  14:20到着   仙丈小屋 5:55出発
7月7日(日)曇りのちガスのち風雨
広河原(1520m)も涼しかったが、標高2030mの北沢峠は更に涼しい。 
雨がポツポツ降ってきた。ザックカバーだけ掛けて出発。大したことはなさそうだ。
   北沢峠 仙丈ヶ岳登山口 
今年は雪解けが遅く、藪沢ルートはまだ開通していないというので、小仙丈ルートをピストンする予定だ。 
樹林帯を登って行くと、1合目の標識、少し下って2合目に着いた。北沢長衛小屋分岐になっている。
南アルプス特有のシラビソの森は、苔むししっとりしている。緩やかな登りでウォーミングアップにちょうどよい。
2合目 4合目
もう下って来る人がいる。小屋泊まりの人が多いようだが、健脚な人は早朝出発し、もうピストンしてきたそうだ。土日に行った人は最悪の天気だったようだ。 
ジグザグの急登になる。4合目を過ぎると、クマさんは「あ~きついな~。疲れる~。」と弱気な発言。まだ半分も登っていないのに。そういえば、二人だけで3千メートル級の山に来るのは初めてかもしれない。  
コイワカガミが咲いていた。写真を取っていると、「この先に大群落がありますよ。」と教えてくれた。花の仙丈と言われているので楽しみだ。 
キバナノコマノツメもたくさん見られるようになる。 
コイワカガミ キバナノコマノツメ
大滝ノ頭(5合目)   
やっと5合目に到着。歩き始めてから1時間45分。きつい登りが続く。 
馬ノ背の分岐だが、通行止めになっていた。 登山道左にも雪が残る。
大滝ノ頭(5合目)    馬ノ背分岐通行止め
    降りてきた人が「ワァ~見えた!」と声を上げたので、振り返ると少しだけ雲が切れ、仙水峠が姿を現していた。 
標高が上がってきたら、雲の中に入ったようで真っ白になってきた。森林限界のハイマツ帯になった。 
 仙水峠 6合目ガスの中に   
下って来た人が、「上は風が強いですよ」と言う。皆しっかり雨具を身に付けていた。
ハクサンシャクナゲも多いが、今年は外れ年なのかほとんど花芽はない。そんな中一株だけ咲いていた。
ガレ場には言われた通り、たくさんのコイワカガミの群落があった。
イワウメの花弁が霧に濡れて透き通っている。 
ハクサンシャクナゲ イワウメ
今回小屋には早目に到着できる予定なので、長い休憩は取らずに行こうと思っていた。8合目を過ぎた辺りでクマさんが「ここでお昼にしようよ。」と言う。時間はあるがこんなところで長く休んだら、この先の急坂が歩けなくなりそうだ。クマさんはサラリーマン時代の習性か、12時になるとお腹がすく。 とりあえずおにぎり1個だけ食べてもらって、先に進む。
すっかりガスの中
帽子が飛ばされそうな強い風、濃霧で辺りは全く見えなくなった。 
急な岩場を登ると、突然小仙丈岳に着いた。以外に風は弱い。軽くお昼休憩にする。私はあまり食欲がない。
真っ白な小仙丈岳(2855m) 仙丈小屋分岐
休んでいたらとうとう雨が降り出した。
小仙丈岳の下りは急な岩場だ。濡れているので注意深く下る。
道は緩やかになり花も多いが、雨で写真も撮れない。
小屋に向けて下る 霞む仙丈小屋
何も見えないのでわからないが、人の声がする。霞む仙丈小屋がだんだん姿を現した。
小屋のご主人に迎えられ、濡れた雨具を脱ぐ。小屋にはぬくぬくと薪ストーブが炊かれていた。
小屋は新しく清潔だった。 
外は7度。寒いのにクマさんは早速生ビールを注文している。
日の出日の入り 夕食
次々と登山者がやってきた。といっても今日は10名だけ。岡山から昨夜車を飛ばしてきた来た3人の女性達は、登山し、明日はまた車で帰るというのだからパワフルだ。他にガイドさんつきの岐阜の4人グループ(贅沢な)。もう一人は信大の植物学専攻のW先生が高山植物の調査に来ていた。花のことなどいろいろ教えてもらった。少人数なので、ストーブを囲んで話がはずむ。そして皆さんアルコールが入り、口も軽くなる。
またご主人が面白い人で、おしゃべり好き。甲斐駒に登るなら絶対黒戸尾根がお勧めだそうだ。以前皇太子さまが登った時にそちらの小屋番をしていたそうで、意外な一面など楽しいエピソードを語ってくれた。
トイレが外、水がない(手洗いは雨水)、飲料水は離れた水場までいかなければないが、こじんまりとしたよい小屋だった。
夕方は雨もやんだ。夕食は5時。消灯は7時半。あした晴れますように。おやすみなさ~い。
後半の仙丈ヶ岳へ