鷹ノ巣山1736m(奥多摩)
-takanosuyama-
   2011年3月6日(日)
行 程(8時間) 
立川 6:39
奥多摩 7:46~8:00(タクシー)
8:25~30
鷹ノ巣山登山口 8:40
浅間神社 8:55
避難小屋 10:35~45
鷹ノ巣山 11:15~11:55
水根沢分岐 12:15
六ツ石山 13:45~14:00
三ノ木戸山分岐 14:30
 羽黒三田神社 16:10 
 メンバー 凸凹山岳会・・・5名  奥多摩駅  16:30~52(電車遅延)
タクシー料金  5750÷5  八王子  18:30 
鷹ノ巣山は10数年前に一度登ったことがある(まだHPも作っていない頃)。高い山など登ったことがなく、初めての百名山(利尻山)に登るトレーニングだった。
その時は天気も悪く、山頂からの展望もなかった。稲村岩尾根を下る途中で雨に降られ、思った以上に時間がかかってしまい、最後は最終バスに乗り遅れそうになり、必死で走った記憶がある。とても大変だった印象しかない。それ以来、鷹ノ巣山にはずっと登る気にはならなかった。
昨年浅間尾根を歩き、避難小屋の辺りがとても雰囲気がよく、いつか奥多摩駅まで歩いてみたかった。
最近、鷹ノ巣山冬の展望がよいと知り、そういえば今年はのある山に一度も行ってなかった。もう3月になってしまったし、この冬最後のチャンスと思い、思い切って奥多摩駅までロングコースを歩くことにした。
 去年七ッ石山に行った時、奥集落までタクシーで入れたので、今回もそれに味をしめ、奥多摩駅よりタクシーを使った。(最後の民家まで入れる)
浅間尾根
1時間短縮が出来、今回は5人なのでだいぶ割安になる。
浅間尾根登山口には、すでに車が停まっていた。
あとから登ってくる車も見える。 
朝の奥集落(登山口より) 浅間神社鳥居
今日は姿が見えなかったけれど、去年出会ったあのおばあちゃんは元気かしら。
浅間神社の鳥居をくぐり、参道を歩いていると左前方に日陰名栗峰や白い石尾根が見えてきた。
急登続きで暑いくらいだ。
日陰名栗峰や石尾根が見えてきた この杉林の急登を過ぎれば・・・
辛い杉林の急登を過ぎれば、明るいミズナラの森が待っている。少しの辛抱。 
きつい急登を頑張って登った後の、ミズナラの森は傾斜も緩み、明るく開けとても気持ちのよい所。 
去年登った時は初夏だったので、カラマツもミズナラも濃い緑だった。この時期は葉がなく、とっても明るい。  新緑もきっと素晴らしいと思われる。  
 後から来た男性が二人、追い抜いて行った。
カラマツの急坂を抜け 明るいミズナラの森へ
  の具合が心配だったが、雲取山荘のHPでは、1000m辺りから積雪があるとの情報だった。この辺りから少し見られるようになった。   
南に目をやれば、高度が上がるにつれ富士山が大きな姿を現した。南アルプスも真っ白に連なる。 
この辺りより残雪があった  道は左に大きくカーブして行く。   富士山大展望
  水場は凍結していて、水は出ていない。小屋から水汲みに来た人が、残念そうに戻って行った。
避難小屋の周りはすっかり雪景色になり、雲取から下ってきた人や、これから山頂を目指す人たちで賑わっていた。
水場の近くのツララ 鷹ノ巣山避難小屋
雪景色
全身泥んこの若者にわけを聞くと、雲取の下り途中、雪解けのぬかるみで滑ったそうだ。
 さっき水汲みに来た人は、コンロで雪を溶かしていた。
カラマツ広場 鷹ノ巣山へ向け雪の登山道を登る
風があり、少し寒くなってきた。小屋の温度計は4℃。意外と高い。私達も一休みして、山頂を目指す。 
サクサクした雪なので、アイゼンはまだ必要なかった。日当たりのよい所では、地面が出ている。 
ぐんぐん高度が増し、富士山は裾野までよく見えてきた。
 登るに従い北側には、浅間山上越の山々と思われる白い頂が望める。
南アルプス連峰 雲取山から石尾根
鷹ノ巣山頂大展望
広い山頂は、予想に反して雪はほとんどなく 、地面がだいぶ出ていた。風もあまりなく穏やか。
 今回のメンバーで鷹ノ巣山に登ったことがある人は3人だが、みな天気が悪いときだったようだ。こんなに展望のよい山とは知らなかった。  
 富士山大菩薩嶺南アルプス奥多摩の山々丹沢山塊もずらりと並ぶ。相模湾ははっきりしないが、 どこを見ても素晴らしい展望。
鷹ノ巣山登頂!
こんなに大展望の日に登れて、皆感激。鷹ノ巣山の大ファンになった。2Fさん持参の銀マットに、皆でお邪魔してランチタイム今回も2F夫人手作り、ドライフルーツとクルミがたっぷり入ったパンを頂き、リッチなランチになった。イチジクの歯触りがこたえられません。 
 十分展望も楽しみ、心もお腹も満たされ、石尾根を奥多摩駅に向かう。    
 上着を脱いで下山準備。4時間半のロングコースへの出発だ。 
  大展望の鷹ノ巣山頂1736m    富士山にかかる笠雲
  石尾根を奥多摩駅に向けて 
富士山に笠雲がかかってきた。天気が崩れるサインだというが、今日はもちそうだ。   
目の前の大岳山や御前山に向かい石尾根を下る。ダイナミックな展望。 
 雪は凍っていないので、アイゼンはまだいらない。
大岳山から御前山(白い道が石尾根)   雪の広い石尾根を下る  
Jさんはこの山行のために、新しいアイゼンを買ったのでお試し装着。
 榧ノ木尾根の分岐を過ぎ、水根山はわからないうちに通り過ぎてしまった。全体に標識が少ない。
アップダウンを繰り返すうちに木の根の張り出す城山の急下り。ここは雪がなくてほっとした。 
 青空に枝を広げるブナの大木    木の根が張り出す城山の急下り
巻き道と合流し、平で広い将門馬場に着いた。しばらくはのんびりウォーキング気分。
六ツ石山の北斜面は積雪も多く、一際真っ白。日影だが、3月に入り山の空気も緩むのか、凍ってはいない。
将門馬場 六ツ石山北斜面
六ツ石山分岐には、壊れかけた雪だるまが出来ていた。 
分岐で、疲れたから待っているというSさんを、「すぐそこだから皆で山頂を踏もう」と励まし山頂へ。 
     六ツ石山
 六ツ石山の広い山頂も雪はない。展望はよいが、太陽は西に傾き始め、大展望だった山々は逆光で白く光る。
富士山の笠雲は大きくなり、影を落としている。 
 六ツ石山1478m 六ツ石山下り防火帯 
再び雪の多い斜面をザクザクと下り、雪の消えた、広々した防火帯をジグザグに下っていく。 
   三ノ木戸山分岐を過ぎると、北斜面で再びは多くなり、シャーベット状になっていた。左が切れ落ちているので、緊張しながら歩く。   
 気持ちのよいお日さまはいつの間にか雲に隠れてしまった。天気は下り坂か。
三ノ木戸山分岐    三ノ木戸山北斜面
薄暗い植林の森へと入る。雪は凍り、表面はザラメ状になっていた。終盤になり、緊張が続き疲れてきた。 
   笑えるアイゼン装着
女性三人はここでアイゼンを付けることにした。私は8本爪を持ってきたが、使ったのは何年前になるのか?恥ずかしいことに着け方が何かおかしい???仕方なく、クマさんはいらないという6本爪を借りる。 
 以前、「アイゼンは暗闇でも着けられるよう練習しておくこと」と言われたのを思い出す。
 もたもたアイゼンを付けている間に、数人追い越して行った。
植林の林へ 
安心して歩ける。と思ったのもつかの間、10数メートル先で雪の林の出口。 な~あんだ。。。もっと早くつければよかった。何やっていたのかしら。 
 枯葉をラッセルし下っていくと、赤い鳥居の稲荷神社がある。    
 この辺りは廃屋も見られ、苔むした石垣に防風林の巨木など、熊野古道を思わせる。
まもなく林道に合流し、石尾根登山口に降り立つ。こちらから登るのは大変そうだ。
 稲荷神社 石尾根登山口(林道合流) 
 
標識に従いショートカットしながら羽黒三田神社に着く。奥多摩駅へは20分ほど。駅まで歩け便利だ。 
8時間にも及ぶ行程を全員無事歩き通せ、久々に充実の山歩きが出来た。
最初はとても無理だと思っていた石尾根縦走だが、体力のあるうちに歩いてみたいと思っていた。これで少し自信がついた。 
日帰りで行ける山で、こんなに展望のよかった山は少ない。もっと真っ白でフカフカの時にも、また登ってみたい。