屋久島 2
 4月23日(月)快晴  
変化に富んだ宮之浦岳(1935m) 
 屋久島は月のうち35日雨が降るといわれ、ばっちり雨対策はしてきたが、今回はまったく必要なかった。
 それよりあまりの天気のよさにTシャツ一枚で歩いたため、、日に焼け真っ赤になってしまった。帰ってきて、久々に腕や耳まで皮がむけてしまった。
 今日も3時半起床。宮之浦岳を目指し、バスで淀川口へ。ストレッチをして6時に登山口を出発。
 を始め、ミヤコダラ、モミ、ツガ、ヤマグルマ、ヒメシャラの巨木からなる素晴らしい原生林。巨木にはシャクナゲなどさまざまな木が寄生し、苔むしているものが多い。
 水が豊富でどこまで行っても、沢があり稜線の上をきれいな水が流れている。
 シャクナゲが有名なだけあり、たくさんあるがまだ早く、それでも日当たりのいいところはつぼみが少し赤くなっていた。今年はシャクナゲ登山が6月2日にあるという。 
   シャクナゲが寄生した大杉
   フランスパンがのっていた
 左に異様な岩が乗った山が見えてきた。高盤岳という山で、山頂には巨大なフランスパンを切って乗せたような岩がある。
 このあたりではとうふ岩というらしい。他にもおもしろい岩が乗った山々が現れてきた。
 
 高盤岳  
 ミトンの手袋が張り付いていたり、ゴリラが口を空いて昼寝をしていたり冷奴のように切れていたり卵にひびが入ったものなど・・・・・あっ!割れた卵の上に人が乗っている。クライマーたちはこんなところも登るのだ。  
 花之江河(はなのえごう)という、屋久杉の白骨樹が立ち並ぶ湿地帯に出る頃には山は姿を変え、低い木々に変わっていた。
 
   花之江河
   大きな石がゴロゴロある、投石平という広い場所に出た。ここまで3時間あまり。中休止をとり、今まで見たこともない景色を堪能する。
 ここからは投石岳の急登になり、斜面を登りきると展望が開け、ヤクシマダケを分けて進む。
 投石平  
 宮之浦岳は上り下りを繰り返し、沢登りあり、ロープを使う岩登りも数箇所あったり変化に富んでいて、とってもおもしろい山。  
 頂上まで30分のところに最後の水場があり、皆でのどを潤す。汗をかいた体に染み渡るような、とっても美味しい水だった。
 急な斜面を登ると頂上かと思いきや、さらに小さなこぶを一つ越え11時5分、九州の最高峰、宮之浦岳登頂。歩きはじめて5時間。
 山頂は360度の大展望。昨日歩いた縄文杉がある原生林が眼下に見える。
   山頂より縄文杉の森を望む
  無人小屋泊まりをすればぐるっと縦走することができるようだ。周りは海に囲まれているが、青い空と中間にたなびく雲で空と海の境がわからない。 
 山頂で1時間ランチタイムを取り、同じコースを下山。
 11時間の長い行程は怪我もなく、全員無事に下山することが出来た。終わってみるとこれだけ歩いても、名残惜しいような気がする。
 宮之浦岳山頂  
4月24日(火)曇り時々雨   
 3泊お世話になった、林芙美子『浮雲』の舞台の宿ともお別れ。
 お土産に屋久島の芋焼酎屋久杉のしゃもじやお箸を買って、美味しいタンカンに舌鼓を打ち、屋久島を後にした。原生林に覆われた深い森、豊かな自然がいっぱいの屋久島は世界遺産にふさわしい美しい島でした。