常念岳(2857m)
-Jonendake-
 2001.8.19〜20
行 程   1日目 ヒエ平ー王滝ベンチ−最後の水場ー胸突き八丁ー第2ベンチー常念乗越ー常念小屋 
2日目 常念小屋ー常念岳ー常念小屋ー水場ー河原ー王滝ベンチーヒエ平ーホリデーゆー松本 
メンバー  リーダー 有子、 多美子、幸子、千晴、昌子、亮多、未紗、俊多、明彦、幸江(10名)
 8月19日(日)晴一時曇り  
 【おいしい水場がいっぱい】  親戚の山好き仲間が集まって、今回発案者、ゆうちゃんのバースデー山行をすることになった。
  今回は優美な三角錐の山常念岳から蝶ヶ岳縦走2泊3日に決まった。ただ、結果的には台風の影響が心配され常念岳1泊だけになってしまった
 計画は全てゆうちゃん本人がたててくれたが、何しろ我パーティー10人は下は9歳から上は66歳まで。田中ファミリーはパパ以外は、せいぜい近くの低山くらいしか登ったことがないというので、ちょっと心配・・・
 朝6時半にヒエ平集合。名古屋、東京方面から来るため、前泊した人、夜行で来た人さまざま。  
常念はとにかく水が豊富な山で、一の沢の登りはずっと沢沿いで水場は7〜8箇所もある。手がつけていられないほど冷たく、美味しい水に休憩のたびにホッと一息つけた。 
 やはり慣れない山歩きに、田中ファミリーはパパとお兄ちゃん以外は次々とばててしまった。
 休憩をたくさん取りながら登る。  河原にて
   咲き乱れる花々に元気づけられ6時間かけて、何とか常念乗越へ到着。疲れきっていながらも、皆ザックは最後まで自分で背負って歩き通した。
 もう花の時期は終わりかと思っていたが、ニッコウキスゲリンドウヨツバシオガマセンジュガンピミヤマトリカブトアキノキリンソウヒメシャジン・・・・・とりわけ乗越手前の雪渓後にはクルマユリがオレンジ色の大群落をつくっていた。
 天気はいいが、ここから見られるはずの槍ヶ岳穂高連峰は雲に隠れ殆ど姿を現してくれなかった。
 常念乗越より    
 8月20日(月)晴れ    
 朝4時少し前に起床。  
空を見上げると、子供たちもあれはカシオペア座、こっちはオリオン座と次々と知っている星が見つけられるほど、星は大きく光り輝いていた。 西の空には槍や穂高のシルエット。槍の肩の小屋と西岳の小屋の灯りがはっきり見える。 
 そして、空が白々と空ける頃、東の空にドラマが始まった。  8月20日夜明け
   雲海の向こうにオレンジ色がだんだん濃くなり、青い空が見られるようになると、反対側の槍や穂高がピンク色に染まってきた。
 そして・・・日の出。これがモルゲンロートというのか。話には聞いていたが、初めて見る自然現象の不思議に皆声も出ない。
今日は快晴。でも心配していた台風は進路を変え、明日は雨の予報。
 モルゲンロート    
 こんなピーカンで中止を決めるのは大変迷うが、不慣れなパーティーなので朝、空身で常念岳に登り、同じコースを下山に決定。
 登るに連れ、頂上の大展望が想像させれれるように、雲海の中に現れる峰々。
 7時35分常念岳登頂。感動の山頂からの大パノラマ。
 目の前に穂高連峰槍ヶ岳をはじめ、続く北アルプスの山々。東には浅間山も近く、その向こうには男体山。そして、6月に登った八ヶ岳。ギザギザの赤岳、横岳。
 富士山も雲の上に素晴らしい姿を現し、右に北岳をはじめとする南アルプス、中央アルプス。
 稜線の向こうには今日行くはずだった蝶ヶ岳山荘の赤い屋根。ゆうちゃんが『わたしとゆきえさんと千晴さんだけなら行っちゃうんだけど・・・』でも、常念から下る絶壁を見ると、今回は中止にして良かったかも。  
 それに、ちょっと不安なことに輝く太陽の周りにかかるドーナッツ型の雲。天気が崩れる予兆だとか。蝶ヶ岳は次回にとっておきましょう。
     蝶ヶ岳
 下山は途中の河原でラーメンを作ったり、2日分の食料をみんなたいらげて、楽しみながら全員無事下山
 自分で心配していた最年長の姉は、普段のトレーニングの成果(電話帳を2冊ザックに詰め、歩いていたそうだ)がでて、難なく歩き通してしまった。
 アクシデントもあったものの、この経験を生かし、これからも毎年続けていきたい。来年はどこの山にしようか?と話が弾んだ。ふもとのホリデーゆで汗を流し、松本で打ち上げをしてそれぞれ帰路に着いた。