文学散歩⑪
 2015/03/28(土)
『蘆花恒春園』と世田谷文学館
コース:京王線八幡山駅ー大谷壮一文庫ー蘆花恒春園ー粕谷地蔵堂ー世田谷文学館ー芦花公園駅
 歩行:約3km  行程:3時間
武蔵野の面影を今に残す芦花公園周辺を散策し、文豪徳冨蘆花(1868-1927)を偲ぶ。『不如帰』で一躍有名になり、亡くなるまでの20年間をこの地で過ごす。
公立の『世田谷文学館』を見学する。
八幡山駅に集合し、松沢病院に沿って歩く。駅近くの紅谷という小さなお菓子屋さんに、文豪の街世田谷にちなみ鉛筆形の文学サブレがあるというので、お土産に買った。
ジャーナリストでノンフィクション作家の大谷壮一文庫の前を通る。
八幡山紅谷のせたがや文学サブレ 中へは入らず。 大谷壮一文庫
「みみずのたはごと」の中でも紹介された八幡神社へ。その時代に粕谷村の住民は26戸しかなかったそうで、全員の名前が記された碑が建っていた。
桜が満開なので周り道をして、お花見。さすが都会は早い。
八幡神社(徳冨蘆花粕谷村入り100年) 芦花公園 満開の桜
恒春園の中には、蘆花記念館、母屋、秋水書院、梅花書屋、夫妻の墓や竹林もある。
敷地は80300㎡あり、没後、東京都に寄付されたそうだ。
蘆花夫妻の墓 母屋
蘆花は本名徳冨健次郎といい、蘆花は葦の花という意味だそうだ。樋口一葉の一葉は人生を漂う葦舟のイメージだそうだが、偶然にも葦にまつわる名が多い。
粕谷地蔵堂は元禄時代、難病や飢饉に苦しめられた人々により建てられた。かつては粕谷村の中心で茶屋もあったそうだ。
井戸もなかった時代、蘆花はこの地蔵の前の道を水汲みしながら歩いたそうだ。
粕谷地蔵堂
世田谷文学館は芦花公園駅近くにあり、区が開設した総合文学館。
現在新鋭女性漫画家「岡崎京子展」を開催しているとあり、若者で賑わっていた。私達は常設展「下北沢クロニクル」と「ムットーニ(武藤政彦)」のからくり人形劇を見た。萩原朔太郎《猫町》他。
今回もよい天気の中、17名の参加者と懐かしい世田谷の地を廻った。
世田谷文学館
次回は石川達三の「日陰の村」を偲び、奥多摩湖の予定。