文学散歩④
 2013/06/08(土)
第4回文学散歩は国分寺。大岡昇平が愛した「はけ」の道を歩き、野川の源流お鷹の道を訪ねた。
国分寺が置かれたことでも知られているが、多くの湧水が清流を生み出し、野川に面した25㎞は国分寺崖線「はけ」と呼ばれている。今回は武蔵国分寺跡、国分寺万葉植物園、お鷹の道と真姿の池を廻る。
大岡昇平がこの地を舞台に執筆した「武蔵野夫人」は、1950年に発表されベストセラーになった。
今日は16名参加。西国分寺駅に集合した。
まずは東山道へ。発掘された道がアスファルトに色分けされている。(当時の造成面を復元したレプリカが、再生展示されていた)
7~8世紀に整備された国の幹線道(七道)の一つで、武蔵路は本道から分岐し、武蔵国に南下する支路だったそうだ。
都立武蔵国分寺公園の芝生広場の脇を通り、薬師堂へ。
東山道武蔵道跡(レプリカ)
国分寺薬師堂は、1755年に建て替えられ、厨子内の木造薬師如来像は国の重要文化財になっている。  
四国八十八ヶ所巡りの石仏群がある。
 国分寺薬師堂 石仏群
武蔵国分寺跡で、会の取り決めなどの話し合いをし、国分寺万葉公園へ向かう。万葉集に歌われた約160種の植物がある。
山門は東久留米市米神寺から移築した楼門で、市の有形文化財。
武蔵国分寺跡 国分寺楼門
お鷹の道湧き水園は入園料(¥100)を支払い、史跡から出土した資料館があり、ボランティアの説明を聞く。
江戸時代に徳川家のお鷹場だったことから「お鷹の道」と名付けられたそうだ。
野川の源流の湧水は、全国名水百選に選ばれ、湧き水を汲んだり、今でも農家が残り新鮮野菜の販売もしている。絶世の美女玉造小町の伝説の残る「真姿の池」がある。
お鷹の道
国分寺駅に向かう途中に、建築史家藤森輝信氏のタンポポハウスがある。
ここに寄るというので、「タンポポハウスができるまで」という本を読んでみた。現在は東大の名誉教授だがユニークな人で、自宅の屋根にタンポポを植えているという。自然素材で造ったというタンポポハウス。今回ここが一番興味があった。 
鉄平石と土壁に囲まれ、野草が生える家は、とにかく目立った。 
タンポポハウス
ご本人も自然素材が、化学工業製品と共鳴することは不可能かもしれないと書いているが、新興住宅地の中で異形を放っていた。それと、目論見が外れたのは、タンポポは見上げるものではない。鉄平石の間から緑の葉と黄色が点々と見えるだけだそうだ。なるほどそうかもしれない。
そして驚いたことに、藤森氏は先生と同級生で同じ高校出身、生徒会長と副会長の間柄だったそうだ。
その話を息子夫婦にしたら、「エコハウスに興味があったから、以前その本読んだよ。実物見てみたいね。」と言っていた。いろいろ繋がりがあるものだ。 
文学散歩に参加してみると、知らない街を歩いたり、まったく知らない分野のことを学んだり、文学だけでなく楽しいことが多い。