北アルプス縦走(黒部五郎岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳)
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 4日目(8/3)  三俣蓮華岳 (2841m)・双六岳(2860m)  曇りのち小雨  
三俣山荘6:05-三俣峠6:50-三俣蓮華岳7:10~20-丸山7:45-双六岳8:50~9:10-双六小屋10:00~10:30-花見平12:00-弓折岳分岐12:20-鏡平山荘13:05
昨夜相談した結果、雲ノ平に行かなかったので今日の行程が短くなった。それなら双六泊まりでなく、鏡平まで行ってしまおうということになった。
若い女性グループがへ行くと、3時頃静かに発った。それまで眠れたので、今朝は朝食も全部食べられた。
山小屋の診療所
朝起きたらJさんが、喉が痛いという。幸いここには診療所があるので診察を受けることにした。
Jさん曰く、クマ五郎のような医師と医学生が二人いて、血圧や体温を計り、喉を見てもらったそうだ。
三俣診療所 三俣蓮華岳に向けて
質問事項に答えたり、記入したりと薬が出るまでに結構時間がかかったようだ。風邪らしいが、本人は元気そうなので一安心。 
山荘から三俣蓮華を見上げると、結構な急登だ。でも、五郎鷲羽とすごい所を登って来たので、これくらいなら苦ではない。     
今日は時々薄日が射す程度で、穂高にも雲がかかる。
   三俣峠 槍ヶ岳方面雲多い 
雪渓を越え、三俣峠からガレ場を登ると、1時間余りで三俣蓮華岳登頂。風が強く寒い。
強い風で帽子が飛ばされそうになる。
鷲羽岳を目の前にして、昨日登れたと思うと感激も新たに。
三俣蓮華岳(2841m)後方は鷲羽岳 後方は槍ヶ岳
 
双六岳に向け(右手奥は笠ヶ岳)   雪渓とハクサンイチゲ 丸山への登り
登ってしまうと、丸山は平らな台地でただの通過点だった。
丸山を下った所に花畑があった。クロユリがいっぱい咲いている!
高山へ行くと必ず見られるハクサンフウロが、今までないと思っていたら、ここで初めて見られた。
 双六小屋分岐 クロユリ   
少し山域が変わるだけで花も違ってくる。
双六岳も展望のよい山のようだが、今日はすっぽり雲の中。強風で長居は出来ない。写真だけとり、すぐに下る。 
 ハクサンフウロ    双六岳(2860m)
去年クマさんが行った時には残雪が多く、三俣山荘からの巻道も通れず、双六岳からの下りも通行止めで周り道をしたそうだ。今年は大丈夫だった。
急坂を下っていると、スコップを持った若者が登って来た。    
小屋の人で、道の整備に来たそうだ。おかげで私達は安全に歩くことが出来る。ありがたいことだ。
   双六岳下る  道路整備の若者
双六小屋は、双六岳笠ヶ岳鏡平槍ヶ岳三俣山荘黒部五郎岳などの分岐点なので、多くの人に利用されているようだ。
私は真っすぐに目の前の急登を登るのかと思っていたら、あれはへの道だった。ホッとした。
双六小屋(2600m)
双六小屋で、宿泊変更手続きをする。鏡平山荘も同系列なので、簡単に変更ができた。こういうとき便利だ。 
  小屋のテラスでTさんの点てたお抹茶を頂き、出ようと思ったら雨が降って来た。急いで雨支度をする。  
キャンプ場の辺りは木道だった。 
気の早いトリカブトが咲いていた。
 双六小屋を振り返って    トリカブト
    この稜線も花が多い。クロユリ、ハクサンシャクナゲ、フウロ、シナノキンバイ、ヨツバシオガマ・・・ 
アップダウンをくり返しながら花見平に着いた。雪渓の真ん中を横切る。 
 クルマユリ 花見平 雪渓渡る   
シナノキンバイ群落 ヤセ尾根 弓折岳分岐
途中、雨具を着たり脱いだりしていたので、弓折岳分岐までだいぶ時間がかかった。
ラーメン最高!
弓折岳分岐を下ると、池と小屋が見えてきた。ここからは以前笠ヶ岳に行った時歩いた道だ。
鏡平小屋到着13時5分。お腹が空いた~。ラーメンを注文。
鏡平山荘 ラーメン
ラーメンの何と美味しかったこと。焼豚の代わりに懐かしい味のソーセージだったが、それもまた美味しい。初めてスープまで全部飲んでしまった! 皆の丼も空っぽだった。
鏡平山荘は以前来た時より、個室が増えきれいになっていた。急な宿泊が増えなければ個室が使えると言われ、個室がもらえた。
穂高は雲の中だ。鏡池も今日は曇っている。 
明日は雨の予報。5日も山に居ればそれもしかたない。
夕食
 5日目(8/4) 鏡平~新穂高温泉  雨のち曇り 
鏡平山荘6:00-シシウドヶ原6:25-秩父沢の橋7:30-わさび平小屋8:40~55-新穂高温泉10:00~20(タクシー)-平湯11:00~14:30発(高速バス)-八王子19:00 
    予報通り雨だった。これから登る人は少し見合わせたり、 下山しようか迷っている人もいた。
雨の中、足元を気をつけながら、ほとんど休みもとらずわさび平小屋を目指す。 
 雨の中出発  秩父沢の橋  
私達は最終日だし、昨日鏡平まで来ていて本当によかった。   
途中で出会った人も、行き先を変えたり戻る人もいたが、 こんな日でも登る人は多い。
わさび平小屋に着く頃は雨も上がった。雨具を脱いで、おやつ休憩。 
ここからは林道歩き。早くお風呂に入りたいと先を急いだ。予定よりだいぶ早く新穂高温泉に到着。次のバスまで1時間近くあるので、タクシーを呼んだらすぐに来た。4人は都合がよい。
 平湯に着き、まずは高速バスのチケット売り場に。  わさび平小屋
それぞれチケットを買い、最後にTさん夫妻が買おうとすると残席一枚しかない。次のバスは16時、それまで待たなくてはならない。 
そしたら、近くにいた若者が、「僕はキャンセルしようかと思っているので、譲りますよ。」と言ってくれた。こんなにタイミング良くラッキーなことがあるなんてびっくりした。これで皆で一緒に帰れる。
4日もお風呂に入らないことなんて、病気の時以来ない。思う存分温泉に浸かり、5日分の汚れを落とした。シャンプーは3回もした。 
目的の雲ノ平には行けなかったけど、それを帳消しにしてくれる黒部五郎岳の素晴らしさ、稜線から見た大展望とお花畑の数々。今思い出しても熱いものがこみ上げる。
天候のこともあったが、私達くらいの年になると、こんな長い山行をする場合は、途中で休息日を設けた方がいいのかもしれない。3日目の半日で体が回復できた気がする。
一生に一度の思い出に残る山行になった。これもみんながいたから出来たこと。皆さんお世話になりました。
また力を貸してくれた、ヅメさん、2Fさん、気持ちよく出してくれた夫達に感謝します。 
   今回の多くの写真はTさんの提供によります 
鷲羽岳へ   北アルプスの花