ミルフォードトラック3
-milford track-
2011/11/27-12/07
トレッキング3日目となる今日は、ミルフォードトラックのハイライト、マッキンノンパスを越える。
ポンポローナロッジ(410m)→マッキンノンパス(1154m)→クインティンロッジ(250m)、標高744mを上り、904m下る。
今朝は早目の出発となる。朝食後、サンドイッチを作り、私達は7時30分頃出た。(各自、自由出発)
5日目(12/2)
今朝はどんより曇っている。
クリントン川の上流へ向かう。右手には3段にセントクインティン滝が流れ落ちる。
川やブッシュを越えていくと、次第に登りになっていく。マッキンノンパスが見えてきたが、上空には厚い雲が垂れこめている。
セントクインティン滝 マッキンノンパス(中央平らな所)
梢から美しい声が聞こえる。あれは、ロビンのようだ。見上げると、大きな鳥も2羽止まっていた。
13マイルの標識を過ぎると、右手にその昔、ビューティフル湖と呼ばれたミンタロ湖が見える。左手にはミンタロハットがあった。
峠に差し掛かる ヒメシャラのような木肌の並木(鳥がいた)
 ミンタロハットも個人用の小屋だ。トイレがこの先峠までないので、お借りする。
テラスをキアが歩いていた。この飛べない鳥はあちこちで見かけた。 
飛べない鳥
NZには有名な飛べない鳥、キウィやタカヘがいることで知られているが、夜行性のためほとんど見られないそうだ。
飛べない鳥でも生息できるのは、いかにこの地域に外敵が少ないかがわかる。
ミンタロハット 吊橋渡る(コワゴワ・・・)
クリントン川の上流の吊り橋を渡る。吊り橋が多いが、5人まで渡れるとか、一人づつとか必ず標識が出ている。     
Dangerの標識も時々ある。日本と同じで、石が落ちてくる、崖が崩れやすいところなどにある。日本と違うのは、通り過ぎると、セーフティーエリアの標識もあること。 
   Danger(崖崩れ)  シダと苔の道
マウントクックリリー
今回私は、この花との出会いをとても楽しみにしていた。 
ユリとは全く違い、キンポウゲ科で、葉はツワブキのようだった。
マウントクックリリー マウントクックリリー(蕾)
いよいよジグザグ登りのマッキンノンパスへの上りにかかる。15マイル(約半分)過ぎた辺りから目的のマウントクックリリー発見! 最初は崖の下で、写真が撮れない。 
マウントクックリリーは、上るにつれどんどん増え、雨の中も楽しい。
今まで見たエバーデージーとは違い、とても大きなビックマウンテンデージーも見られた。
標高が上がるにつれ、雨が降って来てしまった。雨具を着る。 
マウンテンデージー マッキンノンパスへ向かって登る
マウントクックリリーの真っ白な花は清楚で美しく、 また、ちょうど見ごろを迎えていた。まだ枯れている花はなく、蕾もたくさん見られる。    
ガイドさんも何回も訪れているが、これ程見事な花を見たのは、初めてだと言っていた。私達はラッキーだった。
   撮影中  ホワイトスノーマーガレット
マッキンノンパス登頂
雨の中マッキンノンパスに着くと、強い風が吹いていて寒い。
記念碑のところでは、先に着いたガイドさんがポットに入れた熱いコーヒーやスープのサービスをしてくれた。温まる~。
マッキンノンパス記念碑 頂上の地塘と雪渓
地塘雪渓の残る山頂を、10分ほど行った所にパスハットがあった。 
パスハットの中は、暖かくカメラのレンズが一気に曇る。こちらでも熱々のスープ、コーヒー、紅茶、ジュース類が用意されていた。雨具を脱ぎ、ゆっくりとサンドイッチとリンゴででランチタイム。  
さて、峠を越え下りにかかる。雨も風もおさまり、雲もどんどん上がっていく。
登りと違い、こちらの下りは段差が大きい。日本人向けに作られていないと言っている人もいたが、急な下りが続いた。 
下りも、マウントクックリリーの美しい花は、各所で見られた。 
それにしても、最初に数人の外国人を追い抜いたら、前後に誰もいなくなった。
 マウントクックリリー(雨でレンズが曇る)   
    夫は「本当にこの道でいいのか?」と不安がるが、他に道などないし、まず間違いはないと思う。こういうときは私の方が図々しい。  
水音が聞こえる。木の橋や木製階段がかけてあり、ローリングバーン滝が豪快に流れ落ちる。滝をを見ながら降りられるようになっていた。 
ローリングバーン滝1段目 ローリングバーン滝前景
この先もいくつかのを見ながら、沢沿いに下っていく。
途中トイレと休憩舎があり一休みした。
最後の1キロ位もまた急な下りだが、山歩きをしている人はそれ程きつくは感じないのではないか。
下り終えて 吊橋を渡る
左に2分の標識があり、吊橋を渡ると、ゴールのクインティンローッジにちょうど3時に到着。 
今日はこれから、もうひとつのハイライトであるを見に行く。4時までに着かないと時間的に無理だと言われていた。 
私達は余裕があったので、部屋に荷物を置いた後、マフィンと紅茶でアフタヌーンティーの後、再び雨具を着た。      
もう雨は降っていないが、滝でびしょ濡れになるそうだ。 
   クインティンロッジ 滝へ行く原生林
サザーランドフォール
滝までは往復1時間半。シダや苔むした原生林の中を歩く。キアが横切っていった。
落差540m、高尾山くらいある。岸壁からものすごい水量で流れ落ちるサザーランド滝(滝を発見した人の名)は、世界で5番目だそうだ。
サザーランド滝 ビショビショだ~
大迫力。本当に頭からびしょ濡れになった。  
NZの原生種は、白い小さな花が多い。滝のそばにもフォックスグローブという清楚な花が咲いていた。 
ロッジに戻ると、濡れた雨具や靴を乾燥室に入れ、日課の洗濯をする。
NZのワインは白が美味しい。ビールはあっさりしていて軽めだそうだ。私はあまり飲めないが、夫は毎日飲んでいた。
サウスアイランドマウンテンフォックスグローブ 夕食
夕食後は、スライドを使いながら明日の説明会。早いもので、明日がトレッキング最終日になってしまった。