白馬岳2932m
-shiroumadake-
    日 程  2003年7月31日(木)〜8月2日(土) 
 1日目  猿倉6:35-50・・・白馬尻7:50-8:05・・・葱平10:40・・・小雪渓12:00・・・頂上小屋泊13:05(歩行時間6時間) 
 2日目  頂上小屋7:00・・・白馬岳山頂8:10-9:20・・・三国境10:15-20・・・小蓮華山11:20-45・・・白馬大池13:2014:15 乗鞍岳14:50-15:10・・・天狗原15:55・・・栂池自然園16:45歩行動時間9時間45分) ペンション”ラスティック”
メンバー  Toshi、クラ、森のクマさん、Yukky・・・4名 
 大雪渓と高山植物の宝庫、白馬(しろうま)岳
 白馬大雪渓は剣沢雪渓、針の木雪渓とともに日本三大雪渓と称される
 白馬連山高山植物帯に指定され、シロウマ・・・・と名がつく花は19種、稀品種や珍しい花も数多い
 
 7月31日(木)晴れ1時霧    
今年は梅雨が長引き、はっきりしない天気が続くなかの出発となった。今回は夜立ちで途中の梓川SAで仮眠をし、2日目に泊まるペンション『ラスティック』に6時に集合した。ここに泊まるとオーナーが登山口まで送迎をしてくれる。 
 猿倉に着くと、さすが人気の山だけありもう大勢の人で賑わっていた。私たちも登山届をだし、準備をして7時少し前に出発した。白馬尻(通はバジリというらしい)までは1時間あまり緩やかに林道を登る。心配していた天気だが、クマさんの晴れ男パワーは健在で青空が見えてきた。
     猿倉荘
 白馬尻からは待望の大雪渓が見える。雪解けの冷たい水でのどを潤し雪渓へと向かう。初めて見る大きなキヌガサソウが大群落を作っていた。同じく真っ白なサンカヨウも見られた。  
 白馬尻の少し先からいよいよ大雪渓を歩く。ほぼ2時間半で一気に上る。ハイシーズンにはこの大雪渓の下から上まで数珠繋ぎになるらしい。
  キヌガサソウ
 白馬尻  今日も平日だと言うのにどんどん人が登っていく。
雪渓の始まりで軽アイゼンをつけた。シャーベット状の雪はトレースもしっかりしていたので、歩きやすかった。 
 山側には紫色のシラネアオイがまだ咲いていた。 
ベンガラの赤いマーキングに従い雪渓の中央を歩く。  

登山口でも注意されたが、7月にあった土石流で真中に大きくクレバスができていた。そのため登山道は途中大きく山側に迂回しなければならず、グチャグチャになった。 

  この雪渓歩きは快適で、足元を涼しい風が吹きぬける。落石注意の看板があったが、大きな石が雪の上に転がっていた。音もなく落ちてくるのでなるべく早く通り過ぎるように言われた。遠くの方で落石があったようで音がしていた。
 しばらく迂回路を歩くと、平常のルートとなり写真などで見る大雪渓となった。やはり大の字がつくのに納得するようなすごい規模だった。 少し立ち止まると、寒いくらいだ。雪渓はガスが出やすいそうで、時々真っ白で見えなくなる。でもまた青空が広がり、切り立った杓子岳が現れた。 
   雪渓を行く  
 

雪渓が終わるといよいよ本格的な登りとなる。この辺りが葱平(ネブカッピラ)でお花畑が広がる。岩場が続くがお花の多さに辛さも忘れる。クルマユリハクサンフウロイワギキョウテガタチドリヨツバシオガマチシマアマナシナノキンバイ・・・・・・と数え切れない。

日本海から吹き付ける冬の季節風は大量の雪を降らせる。台地は水分や養分をたっぷり含み、高山植物が育つには絶好の環境条件になるそうだ。 
 小雪渓を渡る  小雪渓をトラバースすると、頂上稜線に続くお花畑が広がる。
 雪が解けたばかりのところには、まだショウジョウバカマやイワイチョウが咲いていた。ミヤマタンポポも多くなり、下界の西洋タンポポとは違い、みずみずしく爽やかな花だった。
   避難小屋を過ぎたところには水場があった。汗ばむ体に染み渡るような冷たく美味しい水だった。山頂でコーヒーを沸かそうとペットボトルに汲んだ。  
 見あげたところに小屋が見えてきた。私たちが今夜泊まる頂上宿舎だった。最後の急登を登り小屋のテラスに到着。
 花畑    白馬山荘を望む

ゆっくり休みながらの山行だったが予定通り着いた。クマさんは目ざとく”生ビール枝豆つき850円”の張り紙を見つけ、もう注文に走っていた。

 
 目の前の雪渓の上には大きな白馬山荘が見える。後ろにはテント場があり、その近くにお花畑がきれいだと聞いていたので、早速見に行った。Yukoさんおすすめだけあり、ウルップソウが群生しミヤマキンポウゲハクサンイチゲなど素晴らしいお花畑だった。
 さすが需要が多い白馬は個室があり、食事も少し料金を加算すればゆっくりとレストランでディナーとモーニングが予約できる。
 部屋は畳で、明るい蛍光灯までつき、ドアはペンションのようで鍵までついていた。  白馬のディナー
 そのことをKimikimiさんに話したら、「個室ですか?」とあきれられた。昔からの登山家は山で個室、ディナーなんてもってのほかなのでしょう。でも、快適にこしたことはないし、食事もおいしいほうがいいし。。。それなのに、私と来たら夜行がたたったのか、疲れ過ぎて頭痛がしてきて、全く食欲がなくなってしまった。みんな「ステーキが美味しい」と食欲モリモリなのにスープをやっと飲んだだけだった。つくづく体力のなさを実感した。
 早寝をしたので夜中に起き、星を見に行った。天の川を見たのは何年ぶりか。満天の星空に首が痛くなるほど見とれた。念願の流れ星も見られた。