8月24日(月)  |
|
 |
今日は、山頂での記念セレモニーがあり、鑓温泉まで下るので、9時間の行程を予定している。 |
朝4時起床。各自行動食を口に入れ、4時40分に出発した。 |
山の天気予報はあまり良くない。朝晩小雨、あとは曇り時々晴れ。早朝の気温は5度とかなり寒い。皆、防寒具や雨具を着た。 |
歩き始めるとまもなく、ポツポツと降って来た。小蓮華山は雲の中のようなので、ここでしっかりと雨対策を済ませる。 |
強 風 |
夜明け |
 |
ハイマツの中を埋もれるように登っていくと、岩稜の道になる。 |
 |
斜面を巻くようなところはまだ少しはよいが、稜線は左からの強い風が吹きつけ、帽子のつばが顔にかかり、視界が妨げられる。 |
帽子をとって、フードだけにしたら、髪の毛が顔にまとわりつき、寒いし、どちらにしても大変だった。 |
最初の登り |
yukoさんの毛糸の帽子がうらやましい。 |
強風の稜線 |
 |
 |
突然雲が切れ、パッーと晴れた。これから行く小蓮華山への稜線がよく見渡せる。 |
ライチョウ坂の登りでは、可愛い子供連れのライチョウの親子が、よちよちと餌をついばんでいた。 |
このあと、雨には降られなかったが、その代りものすごい風。寒くて雨具はずっと着たままだった。 |
晴れた!(小蓮華山へ) |
ライチョウの親子 |
|
きつい傾斜を登りきったころ、左下に栂池自然園が見下ろせた。振り返ると、標高2380mの白馬大池が見える。 |
 |
 |
ガレ場の急斜面を登ると、小蓮華山に着いた。 |
ガスったリ、晴れたりを繰り返す。でも、相変わらず強風が続く。 |
足元には、トウヤクリンドウが多い。 |
小蓮華山 |
白馬大池 |
|
 |
今年、北海道のトムラウシでの大惨事を思い出す。歩いているときはまだいいが、雨風強いと、どんどん体温を奪われる。こんなところに長い間留まったら、低体温症になるのではないかと、身をもって感じた。 |
緩やかに下り、ガレ場を登り返すと、三国境の分岐点に着く。また雲の中。 |
雪倉岳、旭岳方面への標識がある。 |
陽射しが暖かい |
三国境 |
|
|
 |
 |
雲の中を行く |
雲上の稜線 |
頂上へ |
雲が切れると、白馬岳が目前に迫る。これで風が強くなければ、快適な雲上漫歩が楽しめるのだが。 |
岩稜のきつい傾斜が続く。一つ山を登りきったと思ったら、山頂は、さらにその向こうだった。 |
この辺りは、コマクサの大群落があるはずだが、今はほとんど見られない。 |
やせた馬の背を登り切ると、やっと白馬岳山頂に着いた。 だが、今日の行程はまだ2/3残っている。 |
 |
 |
 |
白馬岳登頂 |
charlieおめでとう! |
|
100名山踏破記念セレモニー |
|
白馬岳登頂8時22分。 ちょうど雲が切れ、日が射してきた。天の神様も祝ってくれているのかもしれない。 |
くす玉や、散らからないクラッカーで、にぎやかに100名山踏破のお祝いをする。 |
残念ながら山頂の展望は雲が多く、時々目の前の剣岳は見えたが、他の山々はほんの少し顔を出しただけだった。 |
 |
 |
 |
白馬山荘 |
暖かいレストランで一休み |
焼き肉弁当とホットココア |
白馬山荘は、1200人収容の日本一大きな山小屋で、造りも立派だった。寒いので、レストランに駆け込む。中はストーブがつき、暖かくほっとする。 白馬大池山荘で作ってもらった朝食代わりの焼き肉弁当を広げ、暖かいココアやコーヒーをいただいた。 |
charlieに、皆で記念のTシャツをプレゼントした。ここでしか買えないものもあるので、私たちも記念の品を買ったり、ゆっくり1時間休憩した。さすが人気の山だけあり、おしゃれな品々が多い。 |
 |
 |
 |
村営頂上宿舎近くの花畑 |
咲き残りのウルップソウ |
コマクサ群落 |
白馬三山 |
 |
 |
少し下った所が、大雪渓の分岐で、まだ多くの人たちが登って来る。 |
その先に6年前に泊まった村営宿舎がある。付近は、ミヤマトリカブトやハクサンフウロのお花畑だった。 |
ウルップソウやコマクサの大群落もあり、8月初めに行った友人は、ツクモグサも見られたそうだ。 |
|
ガレ場のアップダウン |
杓子岳を巻く |
|
 |
前に進むことだけを考え、黙々と登る。 |
緩やかに杓子岳の山腹をトラバースする。杓子岳へは直登するが、誰も登らなかった。 |
ここからが、最もきつい登りになった。 |
ガレ場、切り立った斜面の岩場を二山越えると、やっと白馬鑓ヶ岳への標識がある分岐に着いた。 |
強風の中登る |
白馬鑓ヶ岳分岐 |
|
 |
白馬鑓ヶ岳は、標識からほんの5分ほどの登りだったが、長い行程と強風で疲れきっていた私は、これから難所の下りを考え、ここもパスしてしまった。 |
|
写真を撮って来たクマさん達が、雲の中で何も見えなかったと戻ってきた。 |
20分ほど下った所が、鑓温泉への分岐になる。 |
下り始めたら、風は弱くなった。 |
白馬鑓ヶ岳 |
鑓温泉へ |
鑓温泉へ下リ始め |
 |
 |
|
花畑(ハクサンコザクラ) |
大出原(おおでっぱら) |
花畑で休憩 |
このコースのハイライトは、大出原(おおでっぱら)のお花畑。クルマユリ、ハクサンコザクラ、 ハクサンフウロの大群落が見られた。残念ながらロープが張ってあり、近づくことはできなかったが。 |
|
ジグザグに高度を下げていくと、”この先ストックはしまうように”の標識があり、鎖場の前にはパトロールの人がいた。 |
 |
鎖は新しく、滑りやすい岩場だけ気をつければ、そんなに危険なことはなった。 |
沢を渡ると、小屋は近い。まだ近くには雪渓がだいぶ残っていた。 |
鎖場 |
|
雪渓の左に見える鑓温泉小屋 |
鑓温泉小屋の楽しみは何といっても温泉。山小屋では、ほとんどお風呂に入れないが、ここは、標高1985mの、日本一高所にある温泉付き。小屋につき、まっさきに雲上の露天風呂に入った。 |
 |
ここは、冬になると雪崩のメッカ。小屋は毎年取り壊し、翌年また造られるそうだ。 |
私は、疲れ切っていたので、夕食後早々に寝てしまったが、そのあと入った人は、露天風呂から満天の星空が見られたそうだ。ちょっと残念だった。 |
photo by yukky/yuko/kuma |
白馬の花はこちら |
小屋の夕食 |