マッターホルン(4478m)の真下を歩きツムット村へ
-matterhorn(zmutt)-
2005/07/11(月)
 
歩程:5時間
久しぶりに今日は朝から晴天。ホテルから見るマッターホルンが金色に輝く。  
 8時半に若い女性のガイドさんがホテルにやって来た。ツェルマットの村はずれにあるゴンドラ乗り場に向かう。

ちょうど川の向かい側を、ペーターのような牧童が羊を連れて牧場に向かうところが見られた。

 毎日恒例だそうだが、この牧童は夏休みのアルバイトだそうだ。   早朝のマッターホルン
  シュヴァルツゼー(2583m)へはゴンドラで15分。昨日はあまり見えなかった山々が、高度が上がるごとに360度見えてきた。
 ガイドさんが山の名前を順番に教えてくれた。一番左にはフランスの名峰ドームホルン(4545m)、続いてテッシュホルン、その間はグリナー氷河、そして昨日は見えなかったモンテローザ(4634m)、リスカム(4527m)、ブライトホルン(4165m)と4000m級の名峰がダイナミックに連なる。
 大パノラマのシュヴァルツゼー  
最高峰の展望台クライン・マッターホルン(3883m)にはロープウェイが上がって行く。そしてマッターホルンが天を指す。 

昨日は雪が降ったそうで、化粧直しした山々はいっそう美しい。6月にスイスも気温の高い日が続き、マッターホルンの尖った岩肌には、雪がほとんど消えていたそうだ。

 
 1年中スキーが出来るスイスは、今でもスキーヤーが登っていく。私たちも思う存分大パノラマを楽しんだ。やはり白い山には青空が一番。いとも簡単にこんな大展望が手に入っていいのかと思う。日本の山ではきつい登りを苦労して、頑張ってやっと手に入れる展望なのに。
     後方はモンテローザと氷河
   ここでマッターホルンの北壁の下を通り、シュタッフェルアルプからツムット村へと歩く。昨日点のように見えた”ヘルンリヒュッテ”が今日ははっきりわかる。登山家たちはここを拠点に登るそうだ。

花も多く、牧歌的な道を緩やかに下る。マッターホルンからあまりにも近いため、首を仰向けにしないと見えない。右にツムット氷河が見えてきた。

 今日は薄着でも日が当たり暖かい。歩き始めるとまもなく羊の群れに出会う。人なつこく寄ってくる。こちらの羊は顔は真っ黒かこげ茶で目もどこにあるのかわからず、愛嬌がある顔をしている。
 ヘルンリヒュッテへの分岐  自然の庭園のような、ハイマツと花畑の中を下って行く。
  牛飼いが木に寄りかかり本を読んでいた。絵本に出てくるような風景だった。   
 牧場の中の小さなレストラン近くでオープンサンドを広げた。
 まだ見たこともない花も多く、俗名”魔女のつめ”という紫の花がきれいに咲いていた。ウサギギク、エフデタンポポ、ナデシコなどの可愛い花も多い。
  牛飼い(木の後ろは氷河跡)  
ダムのところで氷河から流れる抹茶 ミルクのような川を渡る。  羊の群れ
後ろにはまたマッターホルン、前方にはグリナー氷河が見えてきた。ハイキングコースは昔のままのツムット村の中心を通る。   
小さなツムット村は何百年もほとんど変わっていない木の家で、花がきれいに飾られ、屋根にはこの辺りで取れる鉄平石が使われている。穀物倉庫はねずみ返しという造りになっている。 
 カラフルなパラソルやテーブルが出て、カフェもたくさんある。私たちも喉が渇いたので、ここでティータイムにした。ビールとコーラは同じ値段、ジュースはそれより高かった。標高1936mあるので陽射しは強いが空気はひんやりと気持ちよい。
 ツェルマットまでは1時間。  ツムット村
 スイスでは展望のよいところには必ず赤いベンチが置いてある。老夫婦がのんびりと新聞を読んでいた。こんな環境がうらやましい。
 今日は珍しく3時頃にホテルに着いたので、買い物を楽しんだ。やはりスポーツ用品店が多い。