ユングフラウヨッホ(3471m)観光&アイガートレイル
-jungfraujoch top of europe&eiger trail(zermatt)
2005/07/12(火)
  歩程:3時間 

今朝はグリンデルワルトに向け、7時過ぎにホテルを出発した。駅のホームにはかっこいい氷河特急が停まっていた。

 
 テッシュまで電車に乗り、待っていたバスに乗り換える。
 フルカ峠を越えるために、リッフェルベルク”カートレイン”にバスごと乗り込む。
カートレインというのは、長い貨物列車に屋根だけついたようなもので、車に人が乗ったまま車ごと列車に乗り込む。次々と乗用車が乗り込むのを待って、バスは最後に乗る。左右の余裕があまりなくギリギリの幅だが、さすが慣れたものでぶつからずに乗り込めた。 
 カートレイン
  大きなエメラルドグリーンのトゥーン湖を見ながら、バスは10時半にグリンデルワルトに到着。緑の中に点在する家々はほとんど別荘地だそうで、町の面積は広そうだが人口は4000人余りとか。ツェルマットとはまた違う景観だった。
グリンデルワルトの駅からは真正面にアイガーが聳える。  
   今日は新潟出身の若い女性のガイドさんと登山電車でユングフラウに向かう。クライネシャイデックユングフラウ鉄道に乗り換える。ここにも日本人の団体が大勢いた。
 ユングフラウ鉄道は外が見えるのは最初の10分だけで、あとはアイガーのトンネルの中を50分も登る。途中に2箇所、外の景色を見るためだけの駅がある。そこは、このトンネルを掘る時出た土砂を捨てた穴だったそうで、今では観光のための窓になっている。

降りてみたが、雲の中に入ってしまいほとんど何も見えなかった。

 グリンデルワルト  アイガーのトンネル内
   最近では地元の高尾山のトンネル工事が問題になっているが、もっと昔にアイガーの中にはトンネルを掘っていたのだから、思い切ったことをするものだ。
 展望台(3454m)へは高速のエレベーターに乗る。町が標高1000mくらいなので2500mくらい登ったことになる。ガイドさんは何度来てもドアが開く瞬間が一番ドキドキすると言っていた。
 まぶしい光が目に飛び込んできた。ヤッター!雲の上に出たようだ。抜けるような青空、雲海の上にはメンヒ(4107m)とユングフラウ(4158m)の姿が神々しいほど美しく輝く。目の前には真っ白く広がる氷河
 ユングフラウ(4158m)  目を凝らすと、メンヒを登っていく登山家やスキーヤーの姿がアリのようにうごめいている。
 

この展望台には氷河をくり貫いて作った氷のトンネルがある。氷河で作った彫刻を見ながら歩けるようになっていた。ミッキーマウスやラッコなどあり、神聖な山には不釣合いな気がする。四方がツルツルで青白く光る不思議な世界だった。

 
 最近の温暖化の影響で数年前に入口が解け出し、普通の氷で修復したそうだ。こんなものを造らない方がよかったのではないかと思う。
 氷河のトンネル     氷 河
 また、この展望台には日本の昔の郵便ポストが置かれている。なんでもこの場所に、最初に山小屋を建てたのが日本人だったため、富士山にあったものを送られたそうだ。私も記念に自分宛の絵葉書を投函した。
   アイガートレイル】 
   アイガーグレッチャー駅まで電車で戻り、アイガー北壁の下のトレッキングを開始する。ガレた道だがよく整備され、危険なところはない。スイスのハイキングは標識もたくさんあり、目的地までの時間も書かれている。
 アイガー北壁を見ながら歩くのだが、半分から上は雲の中に入ったままで見えない。
 さっきトンネルの中から見た”窓”がはるか上のほうに小さく見えた。
  チョウノスケソウ  下からはなかなか見えないそうだ。
 こんなところにも花は多く、ツェルマットでは見られなかった花も多い。こぶしを握ったようなのでグローブフラワーともバターボールとも言われる、黄色の丸くて可愛い花の群落が見事だった。チョウノスケソウも群落を作る。  
 有名なアイガーのオーバーハングにさしかかると、おびただしい数のケルンが積んである。
 帰らぬクライマーたちの慰霊碑だそうだ。毎年成功する人の数より、亡くなる人の方がずっと多いそうなのに、チャレンジャーたちは後をたたないようだ。 
   グローブフラワー
 

クライマー達がテントを張るという場所を過ぎると、ものすごい勢いでアイガーバッハが音を立てる。周りにはしぶきが飛び散る。

ここから直角に、アルピグレン駅に向かって下る。高度を下げると辺りは、アルペンローゼでピンクの花畑になった。 
 アイガー北壁を見ながら歩く    
駅の近くにはこげ茶色の木で出来た昔ながらのチーズ倉庫や、チーズ工場が建つ。ここの山チーズで”アルプケーゼ”というのが美味しいとガイドさんが教えてくれた。ちなみにワインはドールエーゲルだそうだ。  
 グリンデルワルトにつくともう6時。店はほとんど閉まっていたが、1件だけ開いていたスーパーで、ガイドさんに通訳を頼み、大きなチーズの塊りをカットして貰い、アルプケーゼとスイスワイン(ドール)をお土産に買った。
     山チーズの倉庫