北アルプス縦走(黒部五郎岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳)
-kitaalps(kurobegorodake/washibadake/mitsumatarengedake/sugorokudake)-
 2日目(8/1)  太郎平~黒部五郎岳   晴れ夕方雨  
 太郎平小屋6:10-北ノ俣岳8:45~9:05-赤木岳10:05-中ノ俣乗越10:35-黒部五郎岳肩12:50~13:15-黒部五郎岳13:30~35-肩13:55-黒部五郎小舎16:00
昨日はオーナーから高天原に行くことを勧められた。同じ経営なので便宜を図れるから、3泊目を高天原温泉でゆっくりしたらどうかという。温泉好きのSさんは乗り気だが、検討した結果、行程が長くなり過ぎ私達には無理そうなので最初の予定通りに行くことにした。 
今日もよい天気になった。
最近は本を出版したり、すっかり有名人のオーナーと記念撮影して、太郎山に向け出発。
ヨツバシオガマ、ウサギギク、チングルマ・・・夏本番。
五十嶋さんと記念撮影 太郎山に向け出発
小屋の後ろの丸いお山が太郎山で、一登りすると木道になる。
地塘が点在し、周りはお花畑だ。
薬師岳は回り込んで、今日は後姿になる。どちらも堂々として、かっこいい。
地塘 小屋を振り返って
後ろから身軽な父子が追い越して行った。小屋に2泊するのか?
朝の清々しい空気、あまりの好展望と、花の多さに少し進んでは立ち止まってしまう。
薬師岳をバックに 木道を歩く
花と雪渓と大展望
1時間余り登ると、稜線に出た。
一気に展望が開け、槍ヶ岳穂高連峰笠ヶ岳黒部五郎岳がバーンと目の前に現れた。息を飲むような大展望に、目頭が熱くなる。来てよかった~。
登る3人の影 左が黒部五郎、中央笠ヶ岳
 そして稜線は、雪渓と花畑。特にハクサンイチゲは 大大群落がいくつも見られた。ハクサンイチゲのこんなにすごい群落は初めて見る。    
この稜線は地図にも花マークが並んでいるが、本当だった。
   ハクサンイチゲ ミネズオウ、チングルマ 
360度大パノラマ
聞いたこともなかった北ノ俣岳は、大パノラマが見られる素敵なところだった。
きれいな三角錐の笠ヶ岳、その右にはかすかに噴煙を上げる焼岳、その後ろに見えるのは乗鞍岳。少し離れて御嶽山も見える。
そして反対側には富山湾まで見えた。 北ノ俣岳(2661m) 笠ヶ岳・焼岳・乗鞍岳
予定では小休止程度だったが、あまりの大展望にゆっくりティータイム。それに他には誰もいない。 
パノラマ写真を撮りまくっていたTさんが、「来年は槍に行きたいね。」と言う。槍に登ったことのない私とTさんは、皆を巻き込んで行けたらいいなと思っている。
北ノ俣岳を下る  峰々を越えて 
2500m前後の爽やかな稜線歩きだが、陽射しがきつい。Tさんは雪渓でクールタオルを冷やしていた。 
岩山の赤木岳は、重なり合った岩の間を巻いて進む。 
まただいぶ下ると中ノ俣乗越で、地塘があり花が多い。 
 雪渓に沿って進む チングルマ   
チングルマ、チシマギキョウやイワツメクサが群生していた。
ずっと黒部五郎は見えているのに、次から次へとピークが現れ、なかなか着かない。
中ノ俣乗越からまた登るのかと思ったら、左へ回り込みヤレヤレ。 
チシマギキョウ やっと近づいた
黒部五郎岳は、人の名前からその名がついたのかと思っていたら、岩がゴロゴロしているからゴローが五郎となったそうだ。
名前の通り、最後の登りも岩ゴロゴロの急坂だった。
朝会った父子がもう降りてきた。 
早い。 最後のジグザグ登り 黒部五郎岳の肩
予定より1時間近く遅れ、やっと五郎の肩に着いた。お昼休憩を取っていたら、黒い雲が出てきた。一度休んだらもう登りたくない。でも、ここまで来て山頂へ行かなかったらきっと後悔すると、重い足を引きずり空身で山頂を目指すことにした。 
  黒部五郎岳山頂往復30分とはいえ、きつい。雲に覆われ何も見えない。写真だけとり、すぐ下山。   
ザックを背負って、カールへと下る。 
これはすごい!
 黒部五郎岳(2839m)  五郎のカール 
  五郎のカール、荒々しく雄大で、手つかずの自然がそこにあった。あまりのダイナミックさにウルウルしてしまった。(今日は何度も・・・)
 ヅメさんこれを見せたかったのね。勧めてくれてありがとう。来て本当によかった! 
涸沢のカールも初めて見たときは感激したが、それ以上かもしれない。 
あの先に見える赤い屋根の小屋目指しカールの中を下って行く。
  巨岩が点在  
五郎の肩から1時間40分の予定だが、着かない。小屋も見えなくなった。     
沢を渡り、樹林を抜けやっと小屋が見えたと思ったら、雨。 
ザックカーバーだけ掛け、小屋に駆け込む。 
  黒部五郎小舎   夕食
予定をだいぶオーバーして、黒部五郎小舎到着4時。こんなに遅くなれば降られても仕方ないかもしれない。
夕食は美味しそうなてんぷらがたくさん出たが、寝不足と疲れからか私はほとんど食べられない。今夜は誘眠剤飲んで寝てしまおう。
太郎平へ    鷲羽岳へ