雲取山@2017m
-kumotoriyama-
2003/03/14-15 
 
タイムスケジュール
往路(8時間)↓ 地  名 復路(5時間)↑
6:00 八王子 17:30
小菅の湯 13:00-15:00
8:15-8:30 鴨沢P.K 12:30-12:40
9:45-9:50 民家跡 11:30-11:35
10:20-10:30 堂 所 10:50-10:55
11:30-11:40 七ツ石山分岐 10:10-10:20
12:30 ブナ坂 9:30-9:35
12:40-13:25 石尾根(ランチ)
14:00-14:05 奥多摩小屋 8:50-8:55
14:35-14:45 小雲取山 8:30
15:15-15:40 雲取山 8:00-8:10
16:15 雲取山荘 7:20
 メンバー  Tami.Yuko.MorinoKumasan.Yukky(4名)
 3月14日(金)晴れ    
 リベンジ雲取山  
 『東京にそんな高い山があるの?』と名古屋に住むtamiさんは聞かれたそうだ。東京に2000m級の山があるなんて、信じられないらしい。  
去年同時期に予定していながら、体調を崩し急にいかれなくなってしまったので、今年はどうしても登りたいと再チャレンジすることになった。  

今回は休みが取れたクマさんも交え、40代から60代の親戚4人チームで登った。去年青梅の辺りは梅が満開だったが、今年は少し遅いようだ。奥多摩に入ると、街道沿いにも雪が見られる。

   コースは去年と同じ鴨沢往復。このルートは危険なところはないが、標高差1500mとけっこうきつく時間もかかる。
 鴨沢の駐車場に8時過ぎに到着。広い駐車場には他に車はなかったが、準備をしていると3人の登山者が登ってきた。
 林道を100m位歩くと左側に登山口がある。陽だまりはふきのとうが顔を出し、小鳥のさえずりも聞かれる。
 真っ白な山々  杉林に入ると雪が多くなり、足元に注意しながら登る。

1時間ほど登った民家跡で一息入れる。良い天気だが気温は低く、去年咲いていたサンシュもアセビも全く見られない

 
 堂所(どうどころ)を過ぎた辺りから傾斜が増し、雪も深く滑りやすくなってきたため、アイゼンをつけることにした。
 下ってきた男性が『夕べは雪が降りましたよ。でも、積雪は平年並みですね』との言葉に、ここはまだ冬なのだとちょっとびっくり。アイゼンをつけると急に足が重くなるが、安心して歩ける。
     石尾根を行く
 雲取山は太平洋岸気候帯に属するため、冬も晴れの日が多く年間を通して歩けるというので、鴨沢からはトレースもしっかり付いていた    今回は雪が多いので、七ツ石山は登らず、巻き道を行くことにした。
 今日はあいにく富士山は見えないが、奥多摩や丹沢方面の展望はよく、見慣れた形の御岳山、大岳山、御前山など二人に説明しながら登った。 途中で追い越していった男性は、雲取山には行かず、ブナ坂から石尾根を縦走し、奥多摩駅へ下るだそうだ。この雪では大変そうだ。
   ランチタイム  
 石尾根の日当たりのよさそうなところで、ランチにした。今日はおでんとtamiさんが名古屋から持って来てくれた、珍しいお赤飯おはぎ。真ん丸のお赤飯の中にあんこが入っていて、とってもおいしい。
 いつもそうだが、自然の中で食べる食事は格別。食後のコーヒーを飲んでいると少し寒くなってきた。雪の上を渡る風は冷たい。
 雪も溶け始めてきたので、アイゼンをはずして歩くことにした。ももが少し張った感じがする。足がつるのかと心配したが、体が温まってきたらおさまってきた。  
 石尾根は明るく伸びやかで展望もよく、何回歩いても好きなコースだ。連なる山並みも、カラマツ林も銀世界でここが奥多摩とは思えない景色だ。振り返ると七ツ石山の下りはまるでスキーのジャンプ台のようだ。
 トレースが付いたすぐ脇を誰が滑ったのか、スキーの跡が2本ついている。こんなところを滑ったらさぞかし気持ちがよさそうだ。
 マサさんが山スキーを止められないわけがわかる気がする。  雲取山を目指して
   やっと山頂の避難小屋が見えてきた。小雲取山が前に控え、まだまだ遠い。

tamiさんは急登になると息づかいが荒くなりペースダウンするが、一度も自分から休んでとは言わなかった。8時間に及ぶ行程で、結局腰を下ろして休んだのはランチタイムだけだった。やはり長い行程では腰を下ろしてしまうと、どうしても歩き始めがきつくなる。

 ヘリポートは転げ回りたくなるように真っ白で、フカフカだった。H.Pの大きな文字は踏み跡だった。
 小雲取山(埋もれる標識)  でこぼこの飛龍山はすぐそこに、目指す雲取山頂の避難小屋が大きく見えてきた。
 このコース一番の小雲取山の急登だが、雪が多いため歩きにくいガレ場も案外登りやすかった。この辺りから積雪は1mはありそうで、標識が埋もれていた
 低木の上を歩いているようで、所々枝先がツンツン出ている。最後の一登りで雲取山登頂15時15分。 山頂は山梨、埼玉、東京にまたがるため、標識もそれぞれ立っている。最近写真つき携帯に変えた私は、この景色を友人に送ろうとしたが、残念ながらここは圏外だった。 
 石尾根は白い帯のようにうねうねと続いている。大菩薩や丹沢の展望は良いが、やはり富士山や南アルプスは望めない。tamiさんも初めての雲取山を制覇し、満足げだ。
 再びアイゼンを付け、今夜の宿雲取山荘に向け北側の原生林を20分ほど下る。去年はここが凍っていて私は軽アイゼンのため怖い思いをした。
   雲取山頂より続く石尾根  
 急斜面で足場が悪いところはあるが、今回は積雪が多いので心配するほどのことはなかった。雪がない時より楽なくらいだった。
 雪に覆われた山荘は屋根から長いツララが下がり、テラスに下る階段は雪でただの坂になっていた。去年ビールを飲んだテーブルは、雪に埋もれていた。  
 ひどく無口なお兄さんが部屋に案内してくれた。トイレに行ってきたゆうちゃんが、『なんと!トイレがきれいになっていた。水洗で、暖房便座よ。』という。新しいトイレはぬくぬくで快適だった
 これが楽しみだったとクマさんは、ストーブの前に陣取りビールを開けていた。
  雲取山荘
 先客に4人はどういう関係かと尋ねられた。「途中で追い越したが、男性一人に華やかな女性3人のグループでうらやましかった」そうだが、残念ながら親戚同士。
 単独行の若者は三峰口から登ってきたそうだ。トレースはなく、積雪が多いところは腰の辺りまであり、コンパスで位置を確認しラッセルしながら来たのだという。1日では着かず、途中の避難小屋で1泊したそうだ。ベテランでなければ出来ないことだ。