物語山1019m(群馬)
-monogatariyama-
月 日:2004/12/24(金)
行程八王子6:15−青梅7:00−下仁田IC-サンスポーツランド9:00〜9:20・・・林道分岐10:25・・・西峰分岐11:00・・・物語山頂(南峰)11:15〜12:25・・・西峰12:40〜50・・・林道出会13:15・・・14:00−荒船の14:30〜16:00−下仁田IC−藤岡PK−青梅19:15−八王子20:30
歩程:3時間30分
メンバー:Junjun.kura.Yukky・・・3名
日帰り温泉:荒船の湯(500円)
 忘年山行
 今年の忘年山行はいわくありげな名前の『物語山』に決まった。今年は二十六夜山とか文学的な響きがする山にいくつか登った。

最近車で行き始めたらその方が便利で楽なので、今回もクラの運転する車で行くことになった。

 朝からよい天気で、高速道路からは榛名山赤城山妙義山、見覚えのある軍艦のような荒船山などよく見えた。
 浅間山はもう山頂付近は白く輝いていた。  荒船山(車窓から)
   私は、今年の秋は家の用事が重なり全く山に行かれず、今回は9月の甲斐駒以来3ヶ月ぶりの山歩きになった。
 余りきつくないところと思い決めた山だったが、それが思惑違いだった。

物語山というネーミングに惹かれこの山を訪れる人も多いらしいが、戦国時代落武者が財宝を隠して、死んだという悲しい伝説を秘める山だそうだ。

 物語山西峰(左)・南峰(右)  山頂は西峰と本峰に分かれ、険しい岩壁をめぐらしている。
 下仁田ICから国道を15kmほど走ると川を渡った左側に、サンスポーツランドという公園がある。冬は休園なのか、閉まっていた。よい天気だが、相当冷えている。水溜りにはが張っていた。この冬初めて見る氷だった。大きな霜柱もできていた。
 車をPKに停め、物語山の標識を見て左へ行くと、林道になる。清らかな流れに沿って林道を緩やかに登る。トレーニング不足の身体にはちょうどよいウォーミングアップになる。車は通れないことはないが、かなり悪路なので4WDでなければ無理だと思う。
 頭上にはメンベ岩が見えてきた。  
junjunが「猫が座っているように見えるわよ」というが、そう言われればそんな形に見えてくる。この辺り右も左も巨岩が多い。 
 高尾山で見たシモバシラの話しをしながら歩いていたら、足元にシモバシラがたくさん見られ、余りの偶然にびっくり。
     メンベ岩

気象条件が合わないとなかなか見られないので、幸運だった。いろいろな形の氷の芸術に、今回新しいデジカメのJunjunもたくさんシャッターを切っていた。

 
 
 -シモバシラ-
 冬枯れたシモバシラ(シソ科)の茎に、毛細管現象で吸い上げられた水分が凍ると体積が膨張し、茎の裂け目から氷の結晶が発達する。氷の芸術のように見事なものもある。 
 
   シモバシラ(画像クリックで拡大)  
 1時間ほど林道を歩くと、左に登山道入口がある。涸れ沢を渡り、急斜面の杉林になる。崩れた石畳のような平らな石がゴロゴロし、安定しないのでとても歩きにくい。  
 歩程が比較的短いので甘く見ていたが、標高差700m近くあり、大変な急登だった。すぐに着ていたパーカーも脱ぎ捨てる。
     登山道入口
   ロープに助けられ、フーフー言いながら登る。先を行くクラのペースについていかれず、私は遅れがちだった。
 すぐに冬枯れの雑木林に変わった。明るくて気持ちのよい林だが、きついことに変わりはない。
 やっとのことで明るく開けたコルに出た。右が物語山頂と南峰、左に行くと西峰だ。
 急坂を登る(photo by kura)

先に山頂を目指す。ここから先がまた急登が続く。

覗き込むと、左は切れ落ちている。15分ほどで三角点のある頂きに着いた。  北が開けていて、妙義山、噴煙を上げる浅間山(今朝かかっていた雲もすっかりとれた)、赤城山、その後ろの真っ白な山は、日光連山谷川連峰のようだ。筑波山らしき小さな独立峰も見える。大パノラマだった。 
 余りの景色の良さにザックを下ろすのも忘れ、シャッターを切る。 山間の村が箱庭のようだ。ミニカーのような車が縫うように走る。
  物語山(1019m)   
 ひとしきり展望を楽しみ、山頂でランチにした。  

今日のメニューはおでんとうどん。寒い時は温かいものにかぎる。おにぎりは冷たくて食べる気がしなかった。

 相当気温が低いのか、スープがどんどん冷め、手がかじかむ。
 食後にコーヒーや、ココアでくつろいでいると、今日はじめての登山者がやってきた。山で出会う男性にしては、山男っぽくないスマートな人たちだった。
   妙義山(画像クリックで拡大)
    あまりの展望のよさに、1時間以上も休んでいたので、身体がすっかり冷えてしまった。
 コルまで下り、西峰を目指す。コルから西峰までは5分とあるが、お腹がいっぱいになった身体はよけい重く、この5分の急登がまたきつかった。
 山頂で見えなかった荒船山が見えた。浅間山や妙義山は少し近く感じる。
 ほんの少しずれただけなのに、また景色が変わって見えた。
 浅間山  山のひだまでわかるようなよい天気だった。
 コルからは往路を戻る。石を積み重ねたような急坂は、下りはよけい神経を使う。途中でストックを出した。  
 林道に着いた時にはほっとした。朝はなかったが、林道の広くなったところに、4WDの車が2台駐車していた。
 久々の山歩きで疲れたけれど、気持ちのよい疲れだった。やはり山歩きしたあとは、すがすがしい気分になる。でも、ほんの少し山から離れただけで、身体はすぐになまってしまうものだ。行かなくてもトレーニングをしなくては。
 やはり群馬は寒い。日が落ちるとぐ〜んと冷えてくる。  西峰(967m)
 帰りは、国道を佐久方面に少し行ったところにある荒船の湯に立ち寄り、温まった。